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2006.09.11

『吉岡発言』 出口王仁三郎

Oni567 9.11…今日は授業の中で、その背景に横たわる宗教の問題を、アブラハムから始めてギャルたちにも分かるように話しました。分かれば呆れるんです。言葉は悪いかもしれませんが、ギャルたちの「バッカみたい」というのが、私の本心でもあります。
 私たち日本人、特に戦後世代は、彼らほど強い宗教心を持っていませんし、戦争やテロに対してもどこか対岸の火事のように感じています。軍備はもしかするとあるのかもしれませんが、基本的に平和主義の国で安穏と生活しています。それではだめだ、もっと自分たちのこととして考えよ、と言う人もいるかもしれませんが、やはり、まずはそうした自らの現状に幸福を感じる方が先だと思いますね。
 彼女たちにそんな話をしている私の頭の中に、あるカリスマのある発言が、ふと思い出されました。出口王仁三郎の有名な鳥取吉岡発言です。敗戦の傷跡全く癒えぬ昭和20年12月30日の朝日新聞に掲載され、多くの国民に希望を与えたと言われています。温泉で療養中の王仁三郎が記者の質問に答えたのものですが、ここでは後半部分を引用します。

 『自分はただ全宇宙の統一和平を願うばかりだ。日本の今日あることはすでに幾回も予言したが、そのため弾圧をうけた。"火の雨が降るぞよ、火の雨が降るぞよ" のお告げも実際となって日本は敗けた。これからは神道の考へ方が変ってくるだらう。国教としての神道がやかましくいはれているが、これは今までの解釈が間違ってゐたもので、民主主義でも神に変りがあるわけはない。ただほんたうの存在を忘れ、自分に都合のよい神社を偶像化してこれを国民に無理に崇拝させたことが、日本を誤らせた。殊に日本の官国幣社が神様でなく、唯の人間を祀ってゐることが間違ひの根本だった。しかし大和民族は絶対に亡びるものでない。日本敗戦の苦しみはこれからで、年毎に困難が加はり、寅年の昭和二十五年までは駄目だ。
 いま日本は軍備はすっかりなくなったが、これは世界平和の先駆者として尊い使命が含まれてゐる。本当の世界平和は全世界の軍備が撤廃したときにはじめて実現され、いまその時代が近づきつつある』

 昭和25年の終わりからいわゆる朝鮮特需が始まり、日本は活力を取り戻しました。ここでも彼の予言は的中しています。まあ、それはそれとして、ここで語られていることは、実にいろいろな示唆に富みます。まさに現代日本、そして世界に向けられた発言であると思います(もちろん靖国問題にも関連してますね)。
 王仁三郎の「雛型理論」は有名です。簡単に言えば、大本で起こったことは日本に起こり、日本で起こったことは世界で起こる、あるいは霊界で起きたことが、この現界に(まさにうつし世)、というように世の中がフラクタルな構造になっているという考え方です。それに基づくと、日本が不戦主義を貫くことこそ、世界平和への正しい道だということになります。その通りだと思います。
 また、王仁三郎は万教同根、さらに進んで宗教不要という思想を持っています。世界中の宗教は元は一つである、今はバラバラになって互いにいがみあっている宗教が、再び一つになった時、すなわち「宗教」がなくなった時、本当の平和が訪れるということです。日本人は宗教心がないとか、逆になんでもありとか、いろいろ言われますが、雛型理論からすれば、ある意味それは「宗教」がなくなる過程と言えなくもありませんね。
 9.11の特集番組を観ました。そしてその後5年間の世界情勢に思いをめぐらせました。世界平和とはほど遠い風景が目に浮かびます。王仁三郎は日露戦争後すぐに大戦を予言し、またその後の米ソの冷戦や世界的な民族紛争をも予言しました。残念ながらそれらは全て的中しているわけですが、彼によれば、そうした峠を越えて、彼の理想とするみろくの世が訪れるということですから、私たち日本人は自らの使命をしっかりと果たしていくしかないんでしょうね。正しい考えと自信をもって。
 さて、ここからは蛇足。今日ニセ有栖川が実刑判決受けました。現代ではお笑いニュースでありますが、王仁三郎も有栖川宮の落胤だという噂が広がって不敬罪に問われています。これももしかして雛型?…なわけないか。

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コメント

すごいよ、出口さん(゚口゚;)//
彼の言った言葉を読んでて、かなり興奮というか、目を見開かれた感じです。自分が探していた答えを先に言われちゃったみたいな感覚です。
宗教が一つになる=宗教がなくなる、そのとき本物の平和が実現されるって、画期的だけど、日本人である自分にはすごくシックリきます。
宗教のために戦ってる人には、理解できないことなのかもなぁ。

投稿: サヤカ | 2006.09.12 15:39

サヤカくん、どうも。
そうなんだよね。
オニさんはすごくいいこと言ってると思うよ。
宗教家で宗教をなくそうとしてる人なんていないでしょ。
アブラハムの子孫たちに理解できるかなあ。
その点仏教はいいね。もともと宗教じゃないし。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2006.09.12 16:14

Imagine there's no countries.
No religion, too.
と説いた彼も菩薩だったのでしょう。
Imagine=観自在
above us (色)only sky (空)
(こじつけ?)

投稿: 散人 | 2006.09.13 23:17

和尚様、おはようごさいます。
なるほど〜そうですね。
イマジンは般若心経、というのは昔からウワサされていましたね。
ジョンと王仁三郎の類似点について指摘する人は結構います。
二人とも夢想家として片づけられないほど行動しましたから。
やっぱり高次元でみんなつながってるんだなあ。
少しでもそういうところに近づきたいと思う今日このごろです。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2006.09.14 06:08

こんにちは。相変わらず深い世界が淡々と語られていていいですね〜。
授業をお聞きしたかったです!ジョン・レノンは私も昨年までいた
高校の授業で取り上げ、その詩に改めてスゴいな、と思っていました。
わかりやすい言葉で人々に伝わる(今の高校生たちにももちろん)こと、
音楽もホントにいいですしね。

投稿: よこよこ | 2006.09.14 13:17

よこよこさんどうもです。
すごいことをわかりやすく…
これは大切ですね。
さっそく明後日永山にて、それを実現しましょう!(笑)
わかりやすくするためには自分でそうとう咀嚼しないといけませんね。
教えるとか、演奏するとかいう、伝えることをしていると、本当に勉強になります。
というわけで、いよいよ明後日っす。
やばい、今日こそ練習(咀嚼)しないと…(汗)

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2006.09.14 13:35

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