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2006.08.15

『PUFFY LIVE〜10thAnniversary〜』 NHK夜更かしライブ缶

Puffys 7月に見逃したものが再放送されました。
 今日は終戦記念日。小泉総理の靖国参拝で世間は大騒ぎですねえ。その世間で反対している方々が、どれほどこの問題の本質を知っているのか、甚だ疑問です。どちらが分かっているかと言えば、賛成派でしょう。諸外国も含めて、反対している方々の9割以上は「気分」です。私もまだまだ「気分」の状態でして(賛成、反対、半々の気分です)、やはりこういうナイーヴな問題については、何も語らないのがいいのかもしれませんね。
 というわけで、「気分」が勝利する世界もあったのでした。それがPUFFYです。
 彼女たちは、この10年間、ある意味「気分」でやってきた。だから10年続いた。だから世界中の人気者になった。集めたのもまた世界中の「気分」であったわけですが。
 エンターテインメントの世界では、それが最強だったりするわけです。責任なんかないんですから。
 そこんとこですよね。日本が上手だったのは。「気分」で片づけていい「コト」と、「気分」で片づけられない「モノ」の区別をしっかりしてきた。ごっちゃにしてこなかった。いつもの言い方しますと、「をかし」と「もののあはれ」を区別して、使い分けてきたんですよ。どっちがいいとか悪いとかではなくて。
 例えば、靖国問題はごっちゃになってるんです。ま、反対派は反対することに萌えてるんですね。けっこう一時的な感情です。賛成派にも気分はありますけど、比率的には小さいでしょう。小泉さんはオタクですから萌えてますけどね(笑…てか、それが問題なのか)。
 えっと、それでPUFFYだ。この番組、ライヴのパフォーマンスも面白かったけれども、それ以上に二人のインタヴューが興味深かった。「をかし=萌え」も積分すれば「もののあはれ」になる、という私の発見した?公式を、彼女たちが証明してくれたような気がしたんです。つまり、さっきは否定的に書いた「気分」が「歴史」を作っていくと。だいたいあの戦争も「気分」が作ったものですし。だから「責任」を問うのは酷でしょう。
 おっと、また話がそっちに言っちゃった。ホントはそうとう語りたいんだよな、オレ。でも今日はやめときます。
 え〜、PUFFYの本質は「子ども」なわけですね。向こう的に言えば「ロリポップ」。ロリータでポップなんですね。単純に「萌え」です。「をかし」です。貴族文化です。アメリカでもそういうふうに受け入れられているんですね。アニメ先行で、生身の彼女たちは二次的な存在です。英語がへたくそだからこそロリな感じがする。変にマチュアじゃない方がいい。
 番組の中で、関係者がみんな言ってました。「ゆるさ」「自然体」「カワイイ」「変わらない」「ニュートラル」「ゆるかっこいい」。時代に流されず、また経済システムに乗っかろうと努力せず、だからと言ってニッチを狙っているわけでなく、つまりやりたいことをやって、気分を積み重ねてきて、結果として歴史に残る文化になった。自分の意志で大衆を動かしたわけではない。ただなんとなくそうなった。
 それに対して、ある一面では大人になった(だって30歳だもんな)彼女たちが、「いろいろな人のおかげ」と言って、「縁」に「恩」を感じている。そして、そうやって縁によって起こった自らのあり方を肯定している。これはまさに「無我」であります。プラスの意味での「もののあはれ」「想定外」というわけです。
 音楽的に言えば、無時代、無国籍。あからさまなパクリは常にオタク的パロディー。それはまあ奥田民生先生なんですけどね。あのへたうまな唄。地声でノンヴィブラート、二人いるのにほとんどユニゾン。こうしたある意味無個性が10年分積分されて、なんともユニークな個性になった。
 私はそんな彼女たちに人生の本質を見ましたね。いろいろと理屈や戦略をもてあそぶんじゃなくて、その時の「気分」でやってみるのもまたありだと。そして、その結果としての酸いも甘いも受け容れて、10年くらいして何らかの境地に至る。これっていいなあって。ただ、その基礎になるのは、人との関わり合いと、そして継続だと思います。その時その時は気分でも、全体としてはいつのまにか文脈が出来ているわけでして、それを後から俯瞰して発見し、またそれを肯定的に捉える。そうするとなんとなくうまく行くのかな。ふと、そんなことを思いました。
 デビュー当時は、それこそELOのパクリじゃん(本人たちは知らなかったそうですが…ワルよのぅ民生さん)と思って、あんまり好きじゃなかったんですけど、なんか最近好きなんですよ。私も大人になったってことかな。いや、変な理屈こねない純粋な子どもになって萌えてるのかな。ま、とにかく私もこの10年で変わったということで。

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