パイオニア『privé』(HDD&DVDレコーダー)
先日、FUNAIのDVDレコーダーについてのメールを下さった方と、しみじみお話したんですよ。なんか、最近の家電製品って魅力がないって。昔は味がある製品もたくさんあり、まさに愛着を抱いて彼らに接したものです。それが男のたしなみの一つだったような気がします。
そんなわけで、最近の私は家電製品に関しては、性能や魅力は置いといて、とにかく安いものを買う習慣がついています。で、結局、安物買いの銭失いかというと、別にそういうわけでもありません。安かろう悪かろうですが、それなりにそのダメダメさ加減をも楽しんでおります。たとえばコレね。なぜか「粉爺」の記事は人気記事になってました。そこのコメント欄でも分かる通り、普通の人なら怒るよな。そこを怒らず楽しむのが修行です。「もののあはれ」を感ずることこそ、大和心であります。
実はですねえ、一番避けたいのは、だまされることなんです。安物がダメダメなのは当然ですから、だまされたわけではない。承知の上で逆にだましだまし使うんです。でも、その逆は絶対許せない。やたら高いものを買わせようとする国策、例えば地デジとか(あっそうだ、今日は山梨の地デジスタートの日だ)、ハイビジョンとか、液晶とか…一連の私の記事にも書きましたね。ああいうので散財するのは…と思ってます(ってけっこう散財してますが)。
加えて、これも何度も書いてるんですが、ハードディスクに対する不信感というのもかなり根強くあります。ですから、HDDレコーダーなんて買わない!って決めてたんですけど、このたび買っちゃいました(なんなんだよ〜、つまりポリシーないってことですね)。買った理由はやはり安かったからです。3万円切ったら買おうかな、って思ってたんです。
私がHDD&DVDレコーダーに望むのは、ただ単に普通に録画ができて、必要なものは安物のDVD–Rにダビングできることだけです。編集なんてしてるヒマないし、CMもカットしないで保存しておいた方が、のちのちCM自体を楽しめる。DVDもどうせビデオテープほどは長持ちしないだろうし、別にそこまでいろいろな映像に執着があるわけではありません。消えゆくものは消えゆく…やっぱり「もののあはれ」です。
ということでして、このパイオニアのあからさま女性向けレコーダーprivéは、なかなかいいですね。実にシンプルで、余計なものが何もない。基本的なことしかできない(って言ってもかなりのことはできます)。デザインもよろしい。無駄がなさ過ぎ。今どき珍しいですね。ちょっとMac風だし。
あとですねえ、パイオニアがHDD&DVDレコーダー分野から撤退するというのもポイントでした。たしかDVDレコーダーを初めて商品化したのはパイオニアだったと思いますが、そのpioneerがついに撤退する…実に皮肉な事実でありますが、と同時に、もうこれから現行機種を超える新製品が出ないということですから、悔しさを味わわなくすむじゃないですかあ。これは大きいですよ。こんなような買い物ばかりしてるから、ウチには最終型とか絶滅種とかが繁殖するんだ。
あとはもちろんウチの単体デジタルチューナーとの相性。パナ以外としてはなぜかパイオニアの製品だけIrシステムでの連動留守録ができるんですよ。これは便利です。
実際使ってみますと、全く問題なし。リモコンやメニュー画面、EPGなどもたいへんよくプログラミングされており、快適に操作できます。たしかに便利だな。テープには戻れないや。
さて、買う前からわかっていたことですが、デジタル放送のコピーワンス問題、まったくひどいですねえ。デジタル放送をHDDに録画したら、もう一般のDVDプレイヤーで見れるディスクは作れないってことですから。話になりません。もちろん、私はそんな馬鹿げた事態は回避してますが。合法的にです(たぶん)。
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コメント
こんにちは。
うちはやっとDVDを購入しました。と言ってもこれがプレーヤーでして。。。3千円そこそこだったのが購入理由です。(笑)
TVなんぞは24年も見続けています。結婚期間と同じなんですよ。
もう旦那もTVもそろそろ・・・なんてね。
こうなれば2011年まで持って欲しいものです。
いつかTVで結局は石に刻まれたものが一番長く持つのか!とか言ってました。
ディスクなんてそんな程度なんですか?
すごくアナログ的な暮らしの中で唯一今向っているPCだけが我が家のハイテクモンです。(笑)
しかし使っていません。使われています。。。
人が物を選ぶのでなく、物が人を選んでるのかしら???
投稿: あんりまー | 2006.07.02 21:56
あんりまーさん、こんばんは。
なんと素晴らしいことでしょう!
理想的な電化生活ですよ。
使えるものは使える限り使うのが人の道ですよね。
やっぱりアナログがいいですよ。何事も。
ぜひとも、あと5年がんばってください。
旦那様は5年と言わず、死ぬまで使って…いや失礼、
大切にしてあげてください。
今日もそうだったんですが、デジタルなんて、
ちょっと風が強いと(電波が乱れると)、見えなくなります。
ウチは森の中なので、木が揺れるとダメなんです。
途中がないんですよ。見えるか見えないか、どちらか。
音だけ聞こえるっていう状態もないんです。
ホントいやになっちゃいますよ。
あのモザイク見ると、なんか虚しくなります。
DVDも同様で、一部ダメになると全部見れない、なんてことザラです。
だからウチでも最も大切なのものはVHSに保存しますよ。
便利だけれど味がない。
結局はどうでもいいものだけデジタルまかせです。
実は物に使われているのが正しいのです。
「もののあはれ」です(笑)。
思い通りになるほど世の中甘くありませんから。
そしてそれこそが本当の人生の歓びなのです!
カミさんはもちろん、自分自身も思い通りになりませんからねえ。
なんてね(笑…えないかも)。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2006.07.02 22:18