『Concerti Virtuosi』 Tafelmusik Baroque Orchestra
『Concerti Virtuosi』 Jeanne Lamon Tafelmusik Baroque Orchestra
ひさびさにバロックのCDを聴きました。と言っても、NMLでですけどね。
非常にいい演奏でしたね。タイトル通り名人芸でありながら、かなり爽快な演奏です。ターフェルムジークの演奏はいつも奇を衒わず、しかし現代的な感覚を忘れずで、好感が持てます。
特にこのアルバムはいろいろな時代、いろいろな国、いろいろな楽器のコンチェルトを一度に聴くことができ、飽きません。
1 ANTONIO VIVALDI 『Concerto for 2 Oboes in A minor, RV 536』
2 LEONARDO LEO 『Cello Concerto in D minor』
3 JOHANN SEBASTIAN BACH 『Oboe d'amore Concerto in G major (after BWV 100, 170 and 30)』
4 PIETRO ANTONIO LOCATELLI 『Concerto Grosso in D major, Op. 1, No. 5』
5 JOHANN FRIEDRICH FASCH 『Concerto for Bassoon, 2 Oboes and Stringsi n C minor』
6 GEORGE FRIDERIC HANDEL 『Concerto Grosso in A minor, Op. 6, No. 4, HWV 322』
7 ANTONIO VIVALDI 『Violin Concerto in E minor, Op. 3, No. 4, RV 550』
ヴィヴァルディもこういう演奏だと気持ちいいですね。シンプルさとひねくれ具合のバランスが心地よい。当時としては画期的な音楽だったんだろうな。ちょっと古い?ですけど、私はヴィヴァルディって小室哲哉だと思うんですよ。ワンパターンを極めた。でもそれがオンリーワンだった。若い女の子のプロデュースしてたし(笑)。
レオのチェロ協奏曲…これは初聴きでした…がまず印象に残りましたね。前古典派らしい外に向かうエネルギーたっぷりの佳作。今度は赤津眞言さんと鈴木秀美さんによる演奏聴いてみようっと。BISだからNMLにあるはずだ。
続きましてバッハ。う〜んいかにもバッハですが、いい曲であることは間違いない。カンタータからの復元されたオーボエ・ダモーレ協奏曲です。第2楽章なんか聴いていると、もうある意味職業病、弦のバートを自分で弾いてるような感覚に襲われます。つまりちょっと苦痛なんですよ。だってものすごく難しいんだもん。ずっと緊張感を持続させなきゃいけない。弾いたことがある人にはわかりますよね。リピエーノなのに息が詰まっちゃうのです。ふぅ。弾く人のこと考えてないっしょ!バッハさん。でも、それこそが聴く人にあの緊張感を与えるわけでして、まあ、バッハとはそういう音楽です。
ロカテルリさん、バッハの後、口直し(失礼!)のデザートとしては最高ですね。さわやかです。ヴィヴァルディよりはコレルリの響きに近いかな。
ファッシュのファゴットと二つのオーボエのための協奏曲。これも初めて聴きました。ファゴットが主役、オーボエは引き立て役でして、その下克上状態自体が心地よい。曲もなかなかよい。バロック・ファゴット奏者にとっては魅力的なレパートリーになるでしょうね。
最後のヘンデルとヴィヴァルディの名曲については感想を書くまでもないでしょう。いったい今まで何回聴いて、そして演奏したことやら。まあいい曲ですよ。それぞれの曲集の中でこれらを選ぶあたりも、なかなかやるな、です。
こういうのを聴くと、またバロック・ヴァイオリンをしっかり練習しなきゃ、と思うんですよね。最近全然弾いてないもんなあ。いかんいかん。
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