BUMP OF CHICKEN 『LAMP』
私のクラスのBUMPファンがどうしてもほしいというので、探して代わりに購入してあげました。定価は1000円ですが、その十数倍の値がついていました。生徒は毎月2000円ずつ私に分割払いです(笑)。
なんでそんなに高いかというと、このファーストMAXIシングルは既に廃盤だからです。また、ある時期まで収録曲「BATTLE CRY」がこのシングルでしか聴けなかったからです(再販されたアルバムには収録されていますが、意味が違ってくると思います)。
まあ生徒がこんなことを言い出さなきゃ、私がこのCDを買う可能性は限りなくゼロに近かった。これもまた縁です。で、ちょっとラッキーとばかりに聴いてみました。
お〜、なかなか良いではないか。本当のこと言いますと、目頭が熱くなってしまった。最近こういうのに弱いんですよ。なんか、若いもんが先の見えない不安にかられながらも、それでも駆け続けている姿。自分の若かりし頃を思い出す…というわけではないなあ、自分は出来なかったから。常に全力疾走しないようにしてたからなあ(笑)。
今ではすっかりメジャーバンドになってしまったBUMP OF CHICKEN。私も彼らの独特の歌詞世界に興味を持ってはおりましたが、それほど一生懸命聴いたことはありませんでした。ああ、今どきの若者たちもこういう世界に共感するんだなと、ある意味感心しながらも、その耳はけっこう冷めていたのです。まあ音楽的にはものすごく斬新というわけでもなく、正直自分の趣味とはちょっと違うかなって。
ただ、彼らがTHE GROOVERSを尊敬してるっていうのは、私にはうれしかった。ああ、ちゃんとしたロックバンドなんだな、ホンモノのロックを知っている上で自分たちのスタイルを築いたんだ。
今回、こうしてメジャーになる前の、いい意味で荒削りで、そして純粋な彼らの叫びを聴いて、それでジ〜ンとしてしまったわけです。そう、叫びっていう感じですね。唄も演奏も歌詞も。なんかわからないけれど、どこかに向かって叫びたい。そしてその声を誰かに聴いてもらいたい。とっても繊細で、とっても淋しがり屋の若者たちがそこにいるんです。それがかなり切ない。
日本のロックって、そういう「ものぐるほしき」ものへの嘆息、言わば「もののあはれ」を表現したものがたくさんあるんですよね。ロックって、本当は反体制的なものでしょう。でも、平和ニッポンにおいては、その矛先が自己や世界…世界と言っても自分の中にある宇宙観みたいな何か…に向かった。それで独特のジャンルが出来上がったんです。日本の歌謡曲オタクで有名な元メガデスのマーティ・フリードマンさんも、「アメリカじゃあこんなの絶対ありえな〜い!すごい深〜い!」って言ってました。そう言う彼もすごいよな。あっちなみにバンプもかなりオタク入ってます。
LAMPの歌詞も、BATTLE CRYの歌詞も、もう完全に抒情散文詩になっています。純文学してますよ。一生懸命言葉にしてるじゃないですか。正しい日本語とか、そんなのどうでもいいですよ。曲も演奏も全然洗練されていない。録音もそう。でも、そんなことはどうでもいいくらいに、真剣なメッセージがこめられている。商業的なものではなく、ただこうしてここに生きてるんだよう!っていうエネルギーが感じられます。
レミオロメンのところでも書きましたけれど、こうした表現とコマーシャリズムとの葛藤というのは、永遠のテーマでしょうね。それをどう乗り越えるか。よかった〜、プロのアーティストじゃなくて(笑)。
ところで、BUMPのCDにはいつも面白いしかけがあります。シークレット・トラックです。このシングルでも3曲目が終わってしばらく放っておくと、インストの「さよならナイ」が始まります。また、1曲目の前に歌入りの「さよならナイ」が入っています。普通に再生するとこの0曲目は聴けません。1曲目を再生しながら巻き戻しをしていくと、0曲目に入っていきます。なかなか面白い作り方ですね。CDでこういうことができるんだ。知らなかった。おかげでパソコンでは認識できません。そんなところもこのCDのレア度を上げているんでしょう。
あと、やはりBUMPと言えば黒猫(ワタシ的にはね)。このシングルのジャケットの猫ちゃん、藤原くんちの猫らしいけど、ウチの弥右衛門にそっくりです。もうその時点で実は得点アップなのでした。
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