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2006.04.26

「仏」と「食玩」

Prog_060424_asia100_1 またまたNHKネタです。『百仏巡礼 アジア・仏の美100選』です。今朝早起きしてまとめて4時間観ようかなと思いました。昨日おとといと録画した(はず)のものです。
 それがですねえ、おとといのはちゃんと録れてたんですけど、昨日はチャンネルを間違えるという基礎的かつ常套的ミスを犯しまして、半分しか観られませんでした!ショックです。つまり50選になっちゃった。
 それでもちょっと有難すぎた…というかなんというか。仏の顔も五十度…。さすがに4時間ぶっ通し仏のオールスター大集合はちょっときつい。2時間でちょうどよかったかも。そう、なんか宝塚が2時間が限度なのと同じ感覚だ(両方に失礼…)。いずれ再放送されるでしょう。後半はその時。
 前半だけでも、本当にため息ものでしたし、いろいろと勉強になりましたし、感動やら反省やら、本当に密度の濃い内容でしたね。全体を通して、大乗、上座部双方の仏教史の概説になっていましたし。最果ての地で熟成した日本仏教はやはり格別ですね。木の仏像は究極の「美」であり、またその美が「聖」を醸します。
 あっそうそう、仏像、仏画もさることながら、三國連太郎さんの語りがたまらなく良かった。昨日の記事ではありませんが、こういう職人的なプロの「語り口」は許せる。そのメディア自体が本物の作品になる好例でありました。
 そんなこんなで、後半戦に突入だ!と思ったら、あれれ、NHK総合録っちゃった。ニュースが始まっちゃった。仕方ない、その後の番組も観てやるか。まずは井筒和幸監督が主役の「クイズ日本の顔」。それなりに楽しめました。さすがに井筒監督は仏には見えませんでしたけど。で、その後が「プライスの謎」。これが面白かった。
 今回の「プライスの謎」のテーマは「食玩」。私もこの前ゴルゴダの丘を紹介しましたけれど、とにかく今ものすごい市場規模らしい。570億円ですって?!もちろん大の大人がターゲットです。なるほど、「フレーミング」と「ブラインド」か。つまり、「計○種類!」と「シークレット」が「コンプ(リート)」への欲望の炎を焚きつけるというわけだ。
 私はコンプ欲はあんまりないので、なんとか散財は免れているが、たしかになんとなく所有したくなる。番組中、何万円も投資しているオトナが何人も出てきました。一番ビックリしたのは、インコのフィギュアを4000体以上集めちゃってる女性。あそこまでいくと…。
 そう、そのインコが部屋に並べられた映像を見て、ありゃ?なんだ〜、唐招提寺じゃん!って思っちゃったんです。そっか〜、仏像ってフィギュアだもんな。とすると、やっぱりねえ。日本人の「オタク気質」ですか。
 みうらじゅんさんや、番組にも登場していた柴門ふみさんに限らず、サブカル畑の人に仏像マニアが多いのは偶然じゃなかったわけですね。
 全10体コンプして美しく並べれば、それは曼荼羅になる。シークレットは中心に置かれる大日如来か?!先ほど木製の仏像についてちょっと書きましたけれど、木製だと細部の細工に凝れるんですね。造形、彩色ともに。まさに現代食玩文化に通ずる…。
 そうかあ。日本人が小さいものに向かうのは、オタク特有の「微分」行為なのかもしれませんね。今までは時間的微分ばかり問題にしてきましたが、そう空間的にもやってきたんですね。
 で、そのオタク的指向(思考・嗜好)も、個人レベル及び集団レベルで積み重ねると、結局仏教的無常観に至るというわけか。いつも言ってる「萌え=をかし」が積分されて「もののあはれ」になるっていう事実ですね。
 そう、きっとインコ萌えの尼僧さんにも、「空しい…」と気づく時が来るのです。ふぅ…日本っていいですね。

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