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2006.04.24

『地球最後の日(BBC)』〜ネクスト 世界の人気番組(NHKBS2)

BBC 『End Day』
107891 昨日録画しておいたものを観てみました。今春のNHKの改編による新番組、なかなか興味深いものが揃っています。この「ネクスト」もなかなかいい感じ。世界の人気番組を紹介するというのは、民放にもありましたが、こうしてまるごと放送するとなると、やはりNHKは強い。特にこういった硬派な内容のものについては。
 出ましたBBC得意のサイエンス・ドラマ、というかクライシス・ドラマ。昨年はこちらを紹介しました。そう、日米両公共放送共同制作のアメリカ滅亡ドラマでしたね。いろいろな意味で面白かった。
 今日のも、まずニューヨークが巨大津波に呑まれ、そして最後もニューヨークがブラックホールに呑まれます(笑!)。相当アメリカが嫌いなんだなあ。ま、今回は途中ベルリンは隕石に、そしてご当地ロンドンも殺人ウイルスにやられてましたけど。
 そう、このドラマは、現代科学の最先端の仮説に基づいた、四つの地球最後の日のシナリオを映像化したものでした。火山島の噴火、崩壊による大津波、隕石(彗星)の落下、殺人ウイルス、そして素粒子加速実験によるブラックホールの発生がその仮説たちです。
 全体で45分ですので、それぞれの話は10分程度。それも、素粒子加速実験を行なう架空の博士が、ロンドンからニューヨークへ移動しようとするある日の朝に、それぞれのクライシスが起きるという設定で、つまり同じ朝の映像が4回繰り返されますので、実質のクライシス映像はほんの数分しかありません。
 その繰り返しがちょっとくどいのですが、まあそこにはそれなりのメッセージ、地球がどの運命をたどるかはほとんど偶然の選択であり、日常がいかなる非日常にも転がり得る、ということがこめられているのでしょう。
 クライシス映像は当然CGであります。イエローストーンの時もそうでしたけれど、こうしたBBCのドラマの根底にあるのは、ハリウッドへの皮肉であるような気がします。ここでも、CG自体の質は決して高くはないのですが、しかしある意味過度な演出がなくリアルでした。なんか監督さん自身がご自分のパソコンでお作りになったとか。さぞ大変な作業だったでしょう。私としては隕石の破片が落下するところが怖かった。
 途中、実在の科学者のインタビューが挿入されるのが、またBBCらしい作りだったと思います。単なるフィクションではない、ドキュメンタリーでもあるということを雄弁に語っています。たしかにここで紹介された四つのシナリオ…、まあ最後の一つはちょっと別として、あとの三つは必ず起きる。実在の博士の誰かが言ってましたが、ただそれがいつ起きるかということなんですよね。ウチの山(富士山)もおんなじ。その時はしょうがないって気もしますが。
 しっかしブラックホールとは恐れ入った。それをやっちゃうのはやっぱりアメリカかあ。究極の最後だなあ。宇宙の歴史の中でも稀有でしょう。核爆弾で自爆なんていう次元じゃない。完璧な自殺方法ですな。そうこれは自死。他の三つはほとんど天災と言っていいでしょうが、これは人間の野望(先端実験)による事故ですから。アメリカさん、よけいなことしないでね。
 まあ、そんな実験に巻き込まれたくないような気もするけど、富士の溶岩焼きになるよりはあっさり最期を迎えられるかもしれない…。自分自身もブラックホールになっちゃうわけだし。それはそれですごいかも。

こちらで観れます。

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