WBC決勝&「テレビは誰のものか」〜本日の名言!?
王ジャパン素晴らしかった。久々に野球少年の心が踊りました。皆が感じたことでしょうが、少年の頃見た野球(ちょうどON時代ですけど)はあんなふうだったんですよね。一所懸命。憧れであり尊敬の対象でした。
さて、祝勝会でのイチローのインタビューがよかったですね。
「王監督の野球人としての素晴らしい品格を…」
というやつです。「品格」出ましたね。非常にタイムリーな発言だったと思います。タイムリーですし的確です。
このブログでも大変なブームになっている「国家の品格」。そこに書かれていたことが、いろいろな意味ではっきりと表れた大会であったと思います。市場原理とは強いもの勝ちの世界です。ただ勝てばいいの世界です。日本チームはそこに独特の精神性を持ち込んだ。ある意味「武士道」であったかもしれません。
細かくは書きませんが、例えば、ダッグアウト内の映像を見ても、他国との差は歴然でした。ドーピング説までささやかれる某国のベンチの映像は、まさにその国の街の風景と同じ、ゴミだらけ。日本は実に整然としていましたね。
なんて、こういうことを書き出すとキリがないので、このへんで。
というのは、感動さめやらず祝杯を上げながら、Nスペを観たんですよ。そしたら、とっても面白かった。そちらでも「品格」がキーワードになっていた。いや、誰も「品格」なんて言葉は出していませんよ。私の中での話です。
このNHKスペシャル、放送記念日特集ということで、「徹底討論 テレビは誰のものか」と題された討論番組でした。前半は「通信と放送」の関係について、後半は「NHKの公共性」について話し合われていました。なかなか白熱し、「真剣50〜60代 しゃべり場」みたいな感じで非常に楽しめました。メンバーは、
テレビ東京社長・民放連副会長…菅谷定彦
通信・放送の在り方に関する懇談会座長、東洋大学教授…松原 聡
ノンフィクション作家…吉岡 忍
慶応義塾大学教授…金子 勝
スタンフォード日本センター研究所長…中村伊知哉
漫画家…里中満智子
NHK解説主幹…今井義典
【司会】桂 文珍 渡邊あゆみ
という感じでした。あと、後半はNHKの偉い人も一人加わってましたね。
ちなみに一番共感できたのは、里中さんでした(笑)。いや、まじで。さすがだと思いました。比喩がうまい。逆にワタクシ的に一番痛かったヤツは…いかにもしゃべり場的な松原さんでした(笑)。
さてさて、「通信と放送」のことについては私はかなり強い意見を持っています。結論だけ申しますと、融合反対です。棲み分けしてほしい。
ワタクシ流「物語論」的に申しますと、全てメディアと称されるものは「モノ」を「カタル」ための「コトノハ」であります。外部を内部にする、未知を既知にするための手段です。テレビもインターネットのサイトもそうです。
「モノガタリ」には非常に強い力が働きます。例えば、今回の一連のイチローの発言。それらが日本チームや日本人に与えた影響を考えればわかると思います。しかし、「カタル」ことは「騙る」につながる可能性もある。そこが問題なわけですね。某IT関連会社社長さんや某議員さんに関わる言葉を思い出しましょう。
私が今回思ったのは、「カタリ」における「騙り」の少なさこそが、「品格」につながるのではないか、ということです。番組では盛んに「公共性」という言葉が使われておりました。それぞれの論者によってそれぞれの定義があって、まったくまとまらなかったのですが。私は、そこで「品格」こそ「公共性」であると思いました。つまり、「騙り」のない世界へのアプローチこそが「公共性」の条件であるということです。
私は、この討論自体がどうも「騙り合い」になっているような気がしてなりませんでした。一番大切な、受けとる側の「品格」が問われていなかったからです。どちらかというと、我々にはその能力がない、発信者こそがそれをフォローすべきだ、というような上からの態度が気になったのです。私は、受けとる側こそ、正しいものを選択する「賢さ」や「品格」を備えているべきであると思ってるんですね。で、学校では、それを目標に授業をしているわけです。ホンモノを見分ける力を付けさせたい。
そういう意味でも、私は放送が通信のようになるのには反対です。見たい時に見たいものを見る。ある意味これは最も危険なことです。受けとる側の思い通りになるというのは「豊かさ」ではありません。こちらの記事に書いたように、望まない「モノ」を望まない時間に受けとらねばならないことこそが、「セレンディピティー」の可能性を生み、想定外の成長を約束するのです。もちろん、マイナスの可能性もあります。だからこそ、こちら側に「賢さ」や「品格」が必要なんですね。結局、そうすると「教育」の重要性がクローズアップされてくるわけで、ちょっと辛いんですが。
市場原理はある意味「騙り合い」の世界です。そこには「品格」はありません。勝てばいい世界ですね。手段は選ばない。商売の世界も放送の世界も同じです。多くの民放は視聴率=スポンサー確保が至上命令となって久しい。
というわけで、イチローや王監督も含めて、今日の名言の中で最高だったのは、これです。テレビ東京社長の菅谷さんのこの一言。
「たしかにNHKとテレビ東京を除けばね、大衆迎合路線が多いのは事実です…」
これはすごい!!しゃべり場メンバーたちも瞬時に大笑いしてましたし、文珍師匠もすばやくツッコミを入れてましたが、菅谷さんはなぜか大まじめ。全く笑いもせず、「その通りです…」と続けてました!
もう、私は腹がよじれるほど笑いたかったのですが、よく考えてみると、これは「騙り」ではないかも。オウムの時も震災の時も、平然とアニメやB級映画を放映し続けたテレ東は、たしかに大衆に迎合していないと言えるかも…。いい味出してますねえ。
今日は、長々と、また、あっちこっち話が行ってすみませんでした。酔っぱらってるんで。ああ、それにしても野球って面白いなあ…。
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