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2006.02.07

日経エンターテインメント (日経BP社)

200603hyosi_s1 あんまり雑誌というものを読まない私です。今定期購読してるのは、デジタルTVガイドだけですかね。新聞とってないんで、テレビ欄がわりということです。ところで、今までちゃんと毎月買ってた雑誌って何だろう。ちょっと思い出してみます。
 えっと、「天文ガイド」が最初かな。これはたぶん10年くらいは買い続けましたね。小・中・高・大と。あと「ポンプ」ね。この前思い出して胸キュンしちゃった。次は…「宝島30」かな。これは創刊から休刊まで全部あるな。最高に面白かった。復刊キボンヌ(無理)。それから、っと。あとはこれか。「日経エンターテインメント」。
 実は最近は全然読んでなかったんですよ。創刊から3年くらいですかねえ。毎月買って読んでたの。これは仕事で使ってたんですよ。生徒の心をつかむためにね。教材研究なんかよりこっちの精読の方がちゃんとやってた(すんません)。非常に効果的でしたねえ。生徒たちの世界で優位に立てるわけですから。なんちゃってカリスマ教師?ですよ。惹きつけられる、惹きつけられる。
 でも、最初はそんな不純な動機から読み始めたのですが、けっこう業界のことも分かってくると楽しい。今までメディアに躍らされていた自分から、作り手側の視点を持った自分に変わりました。これはいろいろと別の分野にも大いに役立ちましたね。全てのメディアが急に「読める」ようになった。読めるから楽しいわけです。
 先生という教師の仕事についての考え方も大きく変わりました。ああ、エンターテイナーでなきゃいけないんだなって。それを教えてくたのはこの雑誌です。私もお客さんに満足してもらえるパフォーマンスを心掛けねば…。
 また、私の「物語論(モノ・コト論)」にも影響を与えています。一般にエンタ業界、メディア業界は、刹那性が高い、すなわちワタクシ的に申しますと、「コト」的要素が強いと考えられがちです。いつも書いているように、「萌え(=をかし)」業界なんですね。しかし、こうして作り手側、つまり「語る(カタル)」側の「仕事(シゴト…コトを為す)」を知ると、その作品である「コト」(たとえば映画やテレビ番組や芸人さんやフィギュア的アイドルや…)と、その仕事以前の「モノ」…それが何かが非常に難しいのですが…を連続的な因果関係で捉えることができるようになるのです。また、数年後にバックナンバーを見たりしますと、その瞬間瞬間には不変と信じていたはずの作品群が、ほとんど消えてしまったり、あるいはまれに成長していたりすることが分かるわけですね。つまり「をかし」が「もののあはれ」になっていくことに気づくわけです。「コト」と「モノ」が、実は対立項ではなくて、同一の事物をどう見るか、つまり、時間を微分するか積分するかの立場の違いの区別である、ということに気づくということです。
 なんかものすごく大げさになってしまいましたが、「日経エンタ」が教えてくれたのは本当にこういうことだったのです。だから感謝してます。
 初期の内容と少し変わってしまったこともあって、最近は軽く立ち読みする程度でした。でも最近、業界を目指す生徒が毎月貸してくれるようになったので、再び精読をするようになりました。知れば知るほど深い世界です。人間の欲望を増幅して見せてくれる世界であることに、何か戦慄すら覚えますね。そう、その辺の芸能誌とは違って、時代の記録、記憶として捨てずに取っておくべき雑誌なんですよ。さすが日本経済新聞。ああ、そう思うとしっかり定期購読続けときゃよかったな〜。

日経エンターテインメント

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