プレイエル&クロカワ 『弦楽のためのディベルティメント』
今日は地元の室内オケにトラで呼ばれまして、ヴィオラを弾いてきました。楽譜ももらっていなかったので、完全なる初見。リハ1回で本番でした。こういうのって結構慣れてる方ですけど、やっぱ疲れるわ。普段と違う緊張感。それが1時間半とか続くわけですからね。かなり憔悴して帰ってきました。でも、夜は昨日に続いて鍋パーティー。きりたんぽ鍋と日本酒で完全復活しちゃいました。
今日演奏したのは…渋いですよ…プレイエルです。プレイエルは二つのヴァイオリンの為のデュオを書いていまして、それにオケのリーダー黒川さんがヴィオラとチェロのパートを作ってくっつけちゃって、6曲のディベルティメントに仕上げたんです。それを全曲演奏しました。
ということは、もちろん世界初演ということですな。あんまり渋い演目なので、お客さんは演奏者と同じくらいしか入っていませんでしたけど。
プレイエルと言えば、一時はモーツァルトも「ハイドンよりいいよ」と認める有名な作曲家でありましたが、どうも性格的に問題があったらしく大成はしませんでした。ただ、作曲をやめてから始めたピアノ造りの仕事では、まあそこそこの成果をあげたようですね。家業を継いだ息子らが『プレイエルピアノ』を一大ブランドにしまして、プレイエルの名は残ることになったわけです。ショパンが「気分が良くて、求める音を得るために心が充実しているときにはプレイエルでなければなりません」と言ったのは有名な話です。
で、そのプレイエルの作品の中でも結構渋い「二つのヴァイオリンの為のデュエット」。デュオを四重奏に編曲するのは、正直難しいと思います。それも本来の二つのパートはそのままに、ヴィオラとチェロパートを足すのは。私だったら、最初っから無理だと考えます。デュオというと、だいたいどちらかが音楽的にはバスパートを弾いていたりしますからね。そこにバスを足すというだけでも難しい。
でも、その辺はさすが編曲の魔術師?黒川さん。実に上手に料理してましたねえ。私の弾いたヴィオラパートなんか、ホント当時の様式感も出ていて、ものすごくオリジナルっぽかった。だから初見でも弾きやすかったんだと思います。
黒川さんご本人、こうおっしゃってました。デュオの楽譜を見るだけで、あとのパートが頭に浮かぶ、それを楽譜にするのが面倒だって。いいですねえ。そういう才能がおありだと。さすがジャズで鍛えてるだけあって、その場で和声やら対旋律やらを考えるのは日常的なことなんですよね。そこに、時代の様式や楽器の特性についての知識が加わるわけですから、ああいうふうに編曲できるんだ。尊敬しちゃいますね。
プレイエルの曲なんて、ほとんどCDにもなっていませんし、演奏される機会もあまりないと思います。実際やってみますと、なかなかよく出来た音楽でしたよ。こんなような作曲家がきっとたくさんいるんでしょうね。こうして時代も国も超えて、知らない人に出会えるというのは、実に幸せなことです。また呼んで下さい。ちゃっかり本番だけ参加しますから。
あっ、そうそう、今日は帽子かぶって演奏しました。だって、坊主頭に蝶ネクタイって、どう見ても売れないお笑い芸人なんだもん。
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