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2005.12.24

『コレルリ作品全集』 キアラッパ指揮&ヴァイオリン アカデミア・ビザンチナ

B00005EOV7 今日はクリスマスイヴ。ここ数年は、地元の教会で演奏するのが恒例になっております。今年は、いつもお世話になっているチェンバロの森さんに加え、はるばる東京からバロック・ヴァイオリンの横田祐斗さんを招いて、コレルリ(コレッリ)のトリオソナタを演奏しました。
 キャンドルの光に彩られた聖堂の中、特別な夜に演奏するコレルリは、弾いている方としても格別なものがありますね。演奏したのは作品3の9(ヘ短調)と作品2の12(ト長調チャコーナ)です。もう、聴いていただくしかないのですが、コレルリは美しすぎます。嘆息。
 しかし、彼のトリオの録音はあまり多くありません。ソロソナタの作品5や合奏協奏曲の作品6は有名なので、腐るほどあるんですけれど(実際腐ってるのも多い)。
 で、ですねえ、ワタクシ的に「ああ、あの時買っておけば」というもの、まあいろいろとあるんですが、これもその一つですね。
 イタリアのヴァイオリニスト、キアラッパが中心になって録音された全集です。コレルリは、音楽史上最も重要な人物の一人ではありますが、その総作品数は決して多い方ではありません。彼から多大な影響を受けた、ヴィヴァルディやバッハらに比べてもかなり少ない。ですから、いろいろな意味で全集があってもおかしくないはずなのですが…。
 私が知っている限り、このキアラッパ盤と、あと今年出たピーター=ヤン・ベルダーを中心とするオランダ古楽勢によるものと、2種類しかありません。今年出た全集もまだ聴いていないのですが、オランダ勢(ちなみに山縣さゆりさんも中心的存在として参加されてます)ということで、ある程度出来具合が予想されますし、正直食指が動きません。たぶん自分の脳内イメージ(演奏ではないですよ)とそんなに変わらないと思うのです。
 一方のキアラッパ盤は10年ほど前の録音になります。キアラッパはDENONにいくつかの優れた録音があり、私もヴィヴァルディやバッハを聴いて、衝撃的とも言える楽しさを味わわせていただきました。やっぱ、イタリアものはイタリア人にはかなわん(バッハは微妙でしたが)!そんなわけで、彼らが母国が誇る神聖なる作曲家コレルリをどう料理しているのか、非常に興味があったのです。
 しかし、9枚組(だったかな)、2万円近いお値段を考えると、思わず躊躇してしまいます。まあ、楽譜は揃うわけだから、死ぬまでに全部弾けばいいか、みたいな感覚で。
 しかし、これが廃盤になってしまった今、本当に、本当に買わなかったことが悔やまれます。いちおう気がついた時には、中古市場もチェックしてきたのですが、タイミングが悪いのか、なかなか出会うことが出来ません。
 今回、実際にトリオを演奏してみて、また聴きたい願望が再燃しました。なんとか、手に入れようと思います。誰か持ってないかなあ。
 そうそう、今回の共演者さんたちと話しました。とりあえずトリオは全曲演奏しちゃおうか、って。素晴らしいではないですか。あっ、そうだ自分たちで全曲録音すればいいのか…冗談、冗談。

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