ピンポンダッシュ
なんとなく思ったんですよね。ピンポンダッシュっていつからあって、いつまであるんだろうって。
いや、トイレで用を足してたら、5歳の娘がドアをドンドンって叩いて、直後キャーッっていいながら、走り去っていったんですよ。あっ、これはピンポンダッシュだな、って思いました。ピンポンとは鳴らないけれど、心はピンポンダッシュだなって。なんか懐かしかった。別に教えたわけではないのに、たぶん自然にやったのでしょう、彼女は。てことはピンポンダッシュって本能なのかなあ。
呼び鈴というものが各家屋に取りつけられたのはいつごろからなのでしょう。たぶん近代になってからでしょうな。その前は、やっぱりドンドンとかトントンとか「たのも〜」とか「申し申し」とかだったのかな。いろいろと思いを巡らしました。
最近は、モニターつきのドアフォンみたいなものが普及してしまいましたから、ピンポンダッシュしにくい環境になっているのではないでしょうか。ホームセキュリティーなんてのもありますからね。いたずらが犯罪になってしまう。いけませんな。そういう遊び心の許されない世の中というのは。ホント、最近妙ちくりんな事件ばかりでウンザリしてしまいます。日本社会というか、世間の崩壊が進んでいるんですね。玄関のみならず、家中に、いや街中に監視カメラが…。安全であることは遊びを奪います。遊びはだいたい適度に危険なものですから。
この「ピンポンダッシュ」という言葉、なかなかセンスの良いネーミングだと思います。いったい誰がいつごろ命名したんでしょう。行為自体の歴史にも興味が湧きますが、言葉としても気になるところですね。また、さっき言った本能的な部分、つまり「ピンポンダッシュの心意気」みたいなものも分析してみたくなります。
これに似た行為というのも、意外にないんですよね。相手の意識を故意にこちらに向けておいて、そのベクトルのやりどころから逃げる。そこに匿名性とゲーム性が伴う。かと言って何かメリットがあるわけでもない。また、なぜか集団でやると盛り上がる。それも学校帰りが最もふさわしいシチュエーション。見つからないためなら夜やればいいのに。やっぱりその家の主人とかが出てくると困るからか…昼なら主婦か老人だもんな。
外国にもあるのでしょうか。日本固有の文化なのでしょうか。何歳くらいまでやっていい?のか。プロはいるのか。女の子もやるのか。狙われやすい家とは。犬や猫の存在はいかに影響するか。法律上はどういう扱いになるのか。スポーツのようでスポーツでもない。う〜む、考えれば考えるほど深い。
ま、結局こんなふうに考えても何もわからなかったわけでして、そういう意味では、やはりこれは本能にほからならない、という結論になるのかな。本能ですから生きるためにあるわけです。こうした遊びがないと人間は死んでしまうのでしょう。
あっそうそう、上の画像は去年読んだ「ピンポンダッシュ」という本です。ド素人が一本映画を撮ってしまったいきさつが書いてありました。たしかに、やっちゃえ!的な疾走感は本家ピンポンダッシュに似ているかもしれません。集団だし。あと、「卓球ダッシュ」というマンガもありますね。読んだことありませんが。ゲームもたくさんあるみたいです。ヴァーチャルじゃあ全然面白くないでしょうけれど。
とにかく、もう少し心に余裕がある時にゆっくりピンポンダッシュ哲学してみますわ。やっぱり心に遊びは必要ですね。
Amazon ピンポンダッシュ
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