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2005.10.04

『神様の愛い奴』 奥崎謙三主演

絶対に見ないことをおススメします!!

aalk_21 こいつは見てはいけません。数日前までの夢のような気分はぶっ飛び…いや、これも夢であってほしい。悪夢だ。
 今日、ここにこうして記事として書くことも様々な意味で躊躇されますが、あえてこのブログ創立の精神にのっとり、書かせていただきます。硬軟聖俗なんでもござれ!
 いや、実は昨夜寝る前に、NHKハイビジョンスペシャルで「いのちで読む般若心経〜生命科学者・柳澤桂子〜」を観たんですよ。そこで、あらためて般若心経の素晴らしさを実感し、釈尊の天才ぶりを再確認しました。また、仏の教えは真実であり、決してどこかの宗教のような人間の都合によるフィクションではないんだなあ、という確信。そして、自分も自分流般若心経訳に挑戦しようかなあ…などと思いつつ、なんとなく落ち着いた気持ちで床についたわけです。神かあ…仏かあ…空かあ…自己を捨て…zzz。
 そして、いつも通り夜明けとともに目を覚まし、それでこれですからね。よせばよかった。
 よく言われることですが、人間は何かを禁止されると、その禁止されたことに対する執着が増します。奥崎謙三氏の『ゆきゆきて神軍』は高く評価している私ですが、出所後の彼の行動には正直幻滅すら感じましたし、この作品に関しても、多くの人から『ゆきゆきて神軍』が好きだったら絶対に見るな!と言われてきました。そんな具合ですから、人間であるワタクシは、御多分にもれず見たいという煩悩を膨らませていったわけです。それでも、そんな作品のために4000円も払うのは、独身時代ならいさしらず、今の私にはとてもできません。いや、ある意味、それを唯一の理由として、自分の執着を見て見ぬふりしてきたわけです。
 ところが、なんと、親切にも、こいつをごていねいに焼いて私の目の前に差し出す、奇特な後輩が登場してしまったのです。う〜、結局私は自らの煩悩に勝てず、早朝から見てしまったというわけです。
 でも!でもですねえ…まあ、夕鶴の与ひょうはかなり俗っぽい人間ですからね、私とは同病相憐れむ関係ですけど、イザナギやオルフェウスという東西大関級の神様だって、見るな!って言われながら見ちゃったんですからね。仕方ないでしょう。私は神でも仏でもありません。しかし、やはりその代償は大きすぎました。
 そこに展開していたのは、まさに黄泉の国のイザナミよろしく腐りきった奥崎謙三神軍平等兵による、まったく救いようのない人類史上最低のドラマでした。吐き気に襲われました。よくぞここまで最低なものを作りましたね。お見事です。ここまでひどいと確かに神の領域かもしれません…。とにかく人間の所業ではない。
 今年5月でしたか、とうとう彼は神に召されました。なぜだか、私の心にポカンと穴が空いたような気がしたのを記憶しています。そして今日、またどうしようもない虚脱感が。もしかして、これが空か?いや、そんなはずはない…。硬軟聖俗、そんなカテゴライズすら拒否する、俗人には分かり得ない奥崎謙三ワールドが、今日私の中で神話となりました。
 …なんて、こんな風に書くと、また同じ穴にはまるムジナが増えそうですね。いや、ゼッタイ見ちゃダメですよ!!ゼッタイ…。

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