Accordone 『La Bella Noeva』
これは本当に衝撃の一枚!超鳥肌ものです。
昨日、甲府でテノールの長尾譲くんとチェンバロの森洋子さんのコンサートがありました。私は仕事のため聴きに行くことが叶いませんでしたが、夜、森宅にうかがいましてちゃっかり打ち上げに参加させていただきました(他にパーカッションやリコーダーで活躍中の飯塚直子さんもいらっしゃいました)。それで、このCDをみんなで聴いたんですよ。
ミラノで研鑽を積んでいる長尾くんも心酔する歌手マルコ・ビースリー。ウワサには聞いていましたが、ここまでのすごいとは…。録音にしてこの鳥肌ですから、生で聴いたら萌えますわ、こりゃ。とろけるだろうなあ(そしてあのスキンヘッドの容貌だからなあ…)。
ただ美しいというのとは全く違います。美とは違うもので人を魅了するわけです。いや、美の要素も含まれていますよ。ただそれだけではないということです。音楽とはこれほどに生命力に満ちたものだったのか!今さらながら再認識いたしました。
基本的には16、17世紀のイタリアの歌曲で構成されていますが、それらは楽譜という形で伝わっていなかったり、あるいは楽譜の重要性が現在とはかなり違うといった事情から、かなり自由なアレンジがほどこされています。それを担当したであろうグイド・モリーニの高いセンスも評価されてしかるべきです。中にはそれ風に新しく作曲した楽曲もあります。その自由さと、その自由の中でセンスを感じさせる恐るべき才能、いやはや参った。
私はイタリア語はさぱーり分かりませんが、しかし、その得体の知れない生きもののような生々しさ、おどろおどろしさ…もしかすると、分からないからこそ「こと」になっていない「もののけ」なのかもしれませんが…にとにかく打たれてしまいました。イタリア語堪能な彼も「わかんな〜い」と言ってました。もう、意味とかそんなことはどうでもよくなってしまう、つまり、音楽が言語を超えた瞬間がここにあるわけです。たしかに、そういうことって、日本の歌でもあることですよね。実際、歌詞の対訳を見てみると、ナンセンスだったりするものでして。
これはもう聴いていただくしかないですね。皆さんの話によると、AccordoneはどのCDもすごいとのこと。ちなみにヴァイオリンをはじめとして、器楽の方々もとんでもない上手さです。絶句。イタリア人が本気出すとこうだもんなあ…。
それにしても、単純なバスのリフレインが好きなんだよなあ。萌え〜。かっこええなあ…。
Amazon La Bella Noeva
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コメント
強制乱入いただいて、しかも差し入れまで強制してしまい失礼しました。
(でも人からもらった酒はうまい!)これからは鍋の季節、近い内にうめ合わせいたします?!
Accordone…みんなで聴けて楽しかったです。音楽を聴く楽しみってひとりじゃなくてみんなで聴くことによって、聴いている人たちのあいだに沸き起こる何かって気がしますね。
投稿: よこよこ | 2005.10.14 23:08
よこよこさん、先日はどうもお邪魔いたしました。
呑めなかったのがちと残念でしたが、濃密な時間を楽しみました。
そう、ああやって同じ感性を持つ者どうし(僭越ですが)で一つの音楽に共感するって、とってもぜいたくなことですね。それも呑みながら。
音楽の魅力の一つでしょうね。
また、いろんなジャンルで盛り上がりましょう。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2005.10.15 10:01
面白そうなので調べてみたらアコルドーネのホームページを見つけて、そこからCD収録曲のサンプルをダウンロードできたので聴いてみました。ライヴ録音が多いみたいで、のりのりでいいです。ひげがもじゃもじゃのグイド・モリーニはガッティと共演したりマドリガーレを指揮したCDをだしているので知っていたのですが、マルコ・ビースリーのことは知りませんでした。もっているCDで探してみたらアルス・イタリカ「イタリア15世紀の音楽」というディスクに出演していました。
ビースリーはシンフォニアとかオプス111とかでナポリ・バロックCDをだしているカペッラ・デ・トゥルキーニのテノール歌手、ピーノ・デ・ヴィットーリオに歌い方が似ていると思いました。
イタリア・バロックではとくにジャンバッティスタ・マリーノという詩人に興味があって伊語の本を集めた時期があったのですが、なかなか読めるようになりません。
投稿: 龍川順 | 2005.10.16 05:44
龍川順さん、おひさしぶりです。
Accordoneのサイトもかなり変でいいですね。
特にE-MAILのところのビースリーの反転画像はこ・わ・い…
しかし、本当に古楽を楽しんでいるようですよね。
日本の古楽オタク的な演奏家さんたちとは、ちと違うようです。
生で聴きにいきたいですね。
マリーノについては全く知りません。今度教えて下さい。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2005.10.16 12:15