『20世紀精神史』 毎日新聞社編 (毎日新聞社)
はい、20世紀復習(反省)シリーズ、次行ってみましょう。これはうってつけの自分用教材ですね。
20世紀を象徴するモノやコトをだいたい網羅していますね。広く浅く。それぞれ錚々たる言論人の方々が小論を書いております。小論というほどのこともないか。だいたい1テーマ4〜5ページでしょうか。途中おもしろいけれどジャマなコラム『この人たちの「証言」』1ページを挟んでいます。それで5〜6ページくらい。3000〜4000字読めばとりあえず終わるので、私のような面倒くさがり屋でも大丈夫。ぱっぱと読めます。というか全体で300ページもある本なんて、フツウは読む気すら起きないのですが、これだと意欲がわく。興味ないところは飛ばしたりできますし、途中から適当に読んでいってもいい。つくづく読書ができない人間だなあと再確認。
さて、この本はたぶんあんまり売れてないし、これからもあんまり売れそうにないので、ちょっと宣伝しておきます。項目を全て書き出しますね。
第一部 大衆の登場…「テレビ」「モータリゼーション」「コンピューター」「ファッション」「遊園地・テーマパーク」「教育」「海外旅行」「オリンピック」「女性解放」「スーパーマーケット」「ポピュラー音楽」「広告」「電話」「映画」「宇宙時代」
第二部 戦争と革命…「ロシア革命」「第一次世界大戦」「日露戦争」「第二次世界大戦」「太平洋戦争」「〈核〉の脅威」「植民地独立」「社会主義中国」「朝鮮戦争」「六〇年安保闘争」「ベトナム戦争」「六八年の学生反乱」「ソ連・東欧崩壊」「湾岸戦争」
第三部 拡散する〈知〉…「マルクス主義」「精神分析」「現象学」「経済思想」「構造主義」「現代美術」「平等と自由」「分子生物学」「量子論と相対性理論」「演劇の思想」「情報化とメディア」「実存主義」
第四部 日本の思想…「近代人の悲劇」「東洋の哲学」「民俗学」「大正デモクラシー」「国家という存在」「新しい女性」「美術における主体」「雑誌という舞台」「近代と反近代」「戦後の知識人」「信仰者の問い」
こうして書き出すだけでも、充分20世紀の復習(反省)という感じですね。20世紀が自分を形成しているなんて構えて始めたこのシリーズですけれど、こうして見ると、なんか全然自分と関係ないところで時代が動いていたような気もします。でも、間接的な影響も含めれば、やはり私のどこかを支えるファクターになっているんでしょうね。無意識の領域こそが時代性であるとも言えるかもしれません。
ところで、全体を読み終わっての感想ですけれど、なんか20世紀ってみんな好き勝手やってたんだな、と。それぞれのテーマごと論者が違うわけですし、編んだのが毎日新聞社ですから、どうも太い一本の筋のようなものは見えてきません。でも、それがある意味とてもリアルとも言えます。人間なんて、世界なんて、その欲望を膨らますことについて自由と平等を得たら、こんなもんでしょう。
本当にバラバラ。そして、20世紀は、それこそ「どっちが正しい」みたいなことで地球的内紛が起き続けた。21世紀は、バラバラのバランスを信じて「まあいいんじゃないの」で行きましょうや。みんな人のことをとやかく言うほど立派じゃないでしょ。こんなふうに思っちゃいました。
さてさて、さきほど、あんまり売れないみたいなことを書きましたけれど、もしかすると100年後とかに売り出したら案外面白がられるかもしれませんね。昔の地球人はくそまじめだったなあ、って。そうだといいですね。
Amazon 20世紀精神史
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