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2005.09.05

ハイビジョン特集[再]「力道山・比類なきリングの輝き」

riki 昨年7月に放送された番組の再放送。昨日録画したのを今朝観ました。大変面白かった。
 力道山は私が生まれる前に亡くなりました。というか、ちょうど私が母の体内に宿ったころに亡くなっているんですね。翌年の夏、私が生まれています。ですから、私は力道山世代とは言えません。その後の馬場猪木を見てプロレスに憧れた世代です。
 今回は力道山の出自など、いわば彼の「影」の部分については全く語られておりませんでしたが、まあそれは仕方のないところですかね。しかし、そんなことはどうでもよくなるほど、この番組では、力道山の「光」のまぶしさに目がくらむ思いがしました。
 一言で言えば、やはり「プロモーター」ですね。「前に動かす」ということです。出自からしてそうなのでしょうが、彼は一見マイナス材料と思われるものをも、実に能率的にプラスに転じてしまう。おそらくものすごく頭のいい方だったのでしょう。日本中、世界中を駆け回り、あらゆる情報を吸収し、それを吟味調合して吐き出す。その積極性には本当に学ぶべき点があると感じました。また、その基本にあるのは、単なる山師的発想ではなく、人を楽しませたいという、エンターテイナーとしてのサービス精神であったようです。
 ちょっと前にも書きましたけれど、entertainとは「仲」を「とりもつ」、「仲」を「持続させる」というのが原義です。プロレスという芸(あえてこう言いますけど)は、まさにお客さんとの対話。時代の要請との対話であります。そういった普遍的な「芸」の世界を、プロレスという現代的なメディアで表現、いやそのメディア自体を作り上げてしまったんだな、とにかくその才能には驚嘆するばかりです。
 私は、そういう意味で、現代のプロスポーツ界に苦言を呈したいのです。プロのプロたるゆえんとは何なんでしょう。ただ結果を出せばよいのでしょうか。ただ、このデジタルな時代の象徴であるだけで、ちっとも時代を作っていないと思うのですが。つまり、ニーズには応えているかもしれませんが、対話になっていない。
 この番組では、いろいろな関係者の方々の言葉を聞くことができました。中でも、やはり私の尊敬するレスラーの一人である次男の百田光雄さんと、尊敬する作家であり先輩である村松友視さんですね。お二人ともある意味、古き良き昭和を感じさせますね。
 百田選手は、あまりに偉大な父を持って、それはそれは辛かったこともあったでしょう。なにしろ、その偉大な父と同じ職業を選んでしまったわけですから。私からすると、今は見事にお父上を越える名レスラーになられたと思いますよ。大好きです、百田選手の試合。燃えてかつ心が癒される。
 村松友視さんの語り口もいつもながら面白かった。木村政彦、ルー・テーズ、デストロイヤーと力道山の試合についての言など、そのまま小説になりそうでした。この人はなんでもドラマ化してしまう天才。というか、こうでないと作家にはなれませんね。あの意味古くさい小説家さん。
 お二人ともデジタルでは割り切れないんですよ。アナログなカリスマ性。そう、それが昭和の、いや昭和までの日本の良さでありました。もちろん力道山も。

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