中秋の名月〜ミザールの思い出など
今日は中秋の名月。子どもたちに、ちょっと迫力ある映像を見せてあげようかな、ということで、双眼鏡を引っ張り出してきました。ミードの28センチのシュミカセも地下室にあるんですけど、まあ、満月を28センチで見ても仕方ありません。目をやられるだけです。ムーングラスどっか行っちゃったし。
双眼鏡の方も、当然天体観測用ですから、ひとみ径7.3(明るさ53)の11倍80ミリのやつです。3年くらい前に3万円くらいで買いました。記憶では、ミザールの製品だったと思うんですけど、どこにもロゴはおろか、一つの文字すらない。全体がラバー仕上げになっていて、質感も高いし、光学的な性能も、以前使っていたものよりかなり高い。今やネットで探しても見つからない、これまた不思議なコレクションの一つです。
ミザールという会社には、私は特別な思い入れがあります。小学生の時は、真剣に就職しようと思ってましたから。私の初めての天体望遠鏡は名機H-100でした。ミザールさん(日野金属産業)の碑文谷の本社に手紙を書いたり、それが縁で何回か遊びに行ったりもしました。当時の社長さんと一緒に、千葉に合宿に行ったりしたなあ。五島プラネタリウムの主催で催された夏休みのイベントだったと思います。懐かしいなあ。完全なる天文少年。それが今や…。まあ、結局は星が見えるところに居を構えたわけだし、いちおう少年時代の夢は少しだけ実現してるかな。
で、で、そんな明るい双眼鏡ですから、満月を見たらこれまた目をやられます。どうしようかなあ、などと逡巡していたところ、ちょうど富士山付近は霧が発生してきまして(つまり遠くから見ると雲の中)、見事な朧月夜になってきたのです。これはチャンスとばかり、双眼鏡を三脚にセットして、霞んだ名月を見てみました。
うん、見事に減光され、ちょうどいい具合に、名月がポッカリ浮かんでいます。双眼鏡の良いところは、月が立体的に見えることです。バックの星空より、完全に前に位置して見えますし、さらに霧がその前に位置しつつ流れていく。当然月自体も球体に見えますしね。子どもたちやカミさんも感動していました。
あんまりキレイなので、デジカメ(名機MZ3)で撮ってみました。コリメート法ですね。意外にピント合わせと光軸合わせが難しく苦労しましたけれど、まあまあの出来かな。霧による減光のおかげで、デジカメの露出補正でなんとか露出オーバーを回避できました。ちなみにデジカメのズームは最大です。
こうして、非日常的な映像に出会えたのも、霧(雲)のおかげ。やはり、月は隈なきをのみ見るものかは、ですな。
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