ドラマ『電車男』第10回&最終回〜2ちゃんねるについて
今ごろすみません。いちおう白黒&砂の嵐の中で観たのですが(フジテレビがちゃんと映らない)、今日ようやく生徒からキレイに映るDVDをいただきまして、あらためて家族で鑑賞いたしました。
結論から申しますと、年末に発売されるDVDボックス買います。ポチしますた。やっぱり自分ってオタク気質ありありなんですな。カミさんも。かなり共感してしまう私たちがいるわけです。夫婦二人でずいぶんと目から塩水を流しました。その分、二人でビール飲んでます。ちなみに5歳の娘は、キスシーンになると「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!」を連発してますた(笑)。
もう、これは性分ですので、人に何と言われようと、感動するものは感動するのだからしかたない。たぶん、私たち夫婦に重なる部分がかなりあるのでしょう。自分たちの今までの人生と現在の幸福を想うと、塩水がとめどなく生産されるのでしょう。
しかし、実はそれとは別に胸を打つ原因があるのでした。
今思えば、このドラマは私にとっては実に運命的な作品でした。まずは、原作にうち震えました。2ちゃんねらーである私だからこそ分かるのかもしれませんが、全くの他人同士、匿名でのコミュニケーションだからこそ現れる人間の本性。そこには、マスコミが騒いだり、住人でない方々が勝手に想像したりするように、たしかに恐く、醜いものもあります。しかし、その逆、ホンモノの無償の愛も同じくらいあるのです。ドラマの中でもさかんに語られていましたが、「見ず知らずの他人のために泣く」というやつです。泣かぬまでも、とにかく一生懸命に、真摯にコミュニケーションする。そういう世界があるのです。そこに大げさでなくホンモノの愛を感じてきました。なんだ、人間どうしもまだまだ捨てたもんじゃないじゃないか…。
私は、2ちゃんねらー歴けっこう長い方だと思います。正直、あの掲示板にずいぶん助けられてきました。いや、もちろん電車男のように生き方指南してもらったわけではありませんけれど、情報源としてはずいぶんと活用してきました。質問にもずいぶんと答えてもらったし、こちらが答えたことも何度もあります。
そうした根本的な思いやり、あるいは思ってほしいという孤独感、また思ってやりたいという孤独感、そういったものは万人に共通のものでしょう。いえ、私はそれらが万人に共通であってほしいのです。
今回のドラマ「電車男」は、映画版とは違い、そのあたりをしっかり描いていたので、私としては非常に満足しました。特にこの第10回と最終回は武内演出の冴えも手伝って、そうしたホンモノの愛が上手に表現されていたと思います。
ここ数十年、文学で表現できなかった日本の愛の姿を、期せずして「電車男」が私たちに見せてくれました。これは大げさでなく日本の表現文化史におけるエポック・メイキングなことであると確信します。時間があったら、もう少し分析してみたいですね。
あっ、そうそうもちろんELOが使われたというのも、自分にとっては運命的でした。ハイ。
Amazon 電車男 DVD-BOX
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