フランク・アヴィタビレ 『ボディ・アンド・ソウル』
Franck Avitabile 『Bemsha Swing』
私の大好きなジャズ・ピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニが1999年に亡くなった時は、本当にショックでした。あまり身体的ハンディキャップのことは言いたくありませんが、やはり、彼が真の意味で小さな巨人であったことに誰も異論はないでしょう。そのペトルチアーニが見出し、ある意味自らの後継者と認めたのが、若きフランク・アヴィタビレでした。
たしか最近、ニューアルバム(4枚目かな)を出したばかりだったような。それはまだ聴いておりません。というか、彼の3枚目のアルバムも、ずいぶん前に手に入れていたのですが、忙しさにかまけて聴かずじまいになっておりました(正直忘れていた)。そして、やっと昨日から今日にかけて聴いたのです。これが素晴らしい出来だった。
たしかに力強いタッチや、節回し、左手の雄弁さなど、ペトルチアーニを彷彿とさせるところがありますね。音は全体に多めですけれど、決してうるさくないし、過度に情緒的でもない。たいへん成熟した音楽性だと感じました。この時、彼はまだ30そこそこですよね。2002年の録音です。
もともと、私はグラッペリからジャズに入った人間ですので、やはりこういう感じの、なんというか、フランスのエスプリとでもいうのか、ちょっと冷めた(ようにふるまう)知性のようなものに憧れがあるんですよね。そればかりだと、それこそフランスの現代思想のように、頭痛がしてきますけど。
それにしても、ここでは、若き天才は、ものすごい知的冒険をしていますよ。タイトル曲(日本ではなぜかBody
and Soul 本国ではBemsha Swing)やBye Bye Blackbirdといったスタンダード・ナンバーの料理法が斬新でかつうまいこと!そして、彼のオリジナル曲の、スタンダードに優るとも劣らぬクオリティーの高さはなんですか!オシャレでカッコよくて耳に残る。いったいどういう勉強をしたのでしょうか。
本編のトリオによる楽曲はそんな具合でして、正直完璧です。聴いていただくしかないですね、これは。絶対に勝って損のないCDです。そして、なぜか日本盤だけのボーナス・トラック2曲。これは泣けます。フランクのソロ・チューンなのですが、トリオの時は全く別人のようなタッチで、この上なく美しいオリジナル曲を弾いています。おそろしく贅沢なオマケですね。こんな曲、生で聴いたら溶けちゃいますね。
う〜ん、ニューアルバムも聴きたくなってきたぞ。たぶん、近いうちに買っちゃいます。
Amazon ボディ・アンド・ソウル
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