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2005.07.22

『スーパーサイズ・ミー』  モーガン・スパーロック監督主演作品

B00067HDY8 ニューヨークで長く暮らした方のススメで観てみました。日頃アメリカ文化というかアメリカ的生き方に強い疑問を抱いており、かつ1日1食生活をしている私にとって、非常に興味深く、また刺激的な内容でありました。
 監督さんは、1日3食全てマクドナルド、それも「スーパーサイズにしますか?」と言われたら「はい」と答える、というルールのもと、1ヶ月間の人体実験を始めます。その経過を伝えるドキュメンタリーと、アメリカの食事情を憂慮する映像やインタビューなどを織り交ぜた作品であります。
 極端な例を挙げているとは言え、アメリカの異常さをよく表している作品だと思います。はっきり言って、当然の実験結果が出ますし、そのまんまの作品なわけですが、実際マックを動かしたことで明らかなように、こういった作品は、映画としての評価と言うより、啓蒙・警告のためのアクションとして評価されるべきです。まあ、古くさい言い方をすれば、ペンは剣より強し、ということでしょう。
 それにしても、もうホントにコメントのしようがないほど、どうしようもないアメリカに食傷しました。マックに行きたくないとか、そういうレベルではなく、こんな国が世界の親分のようにしていばり散らしていると思うと、情けない限りです。もちろん、もちろんこれが全てではありませんが、こうした側面、それもかなりの面積をもった側面があるということ自体、同じ地球人として恥ずかしいことです。いくら日本が、その子分であっても、人間的な良識と良心の部分では、全く比較にならないほどレベルが高いと思います。なんて、ちょっと右っぽいかな。
 いっそのこと、そのアメリカ的消費社会、欲望再生産社会を極めてもらって、自然の摂理通りに自滅してもらいたい。そんなことまで思ってしまいました。良識あるアメリカ人のみなさんごめんなさい。そして罪のない子供たちに悪いことを言った。すみません。作品中でも子供たちの姿に心を痛めました。ウチの子もけっこうマック好きだしな…(かく言うワタクシも時々妙に食べたくなる)。
 この作品は、いちおうシリアスものに分類されていましたが、基本的にはコメディですね。笑ってしまった方が腹が立たなくていい。私が一番笑ったのは、「キリスト」の顔を見て、子どもが「ブッシュ!」と答えたところですね。
 私は一日一食生活を1年以上続けています。おかげで、それこそ健康そのものであります。しかし、それ以上にすごい人が身近にいます。私の職場の後輩なんですが、1ヶ月で10キロ以上やせました。医師の指導があったとは言え、ものすごい実行力です。医師の力ではなくて、それこそアメリカにかけている意志の力ですよ。彼にはぜひ「スモールサイズ・ミー」を撮ってもらいたいですな。

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コメント

トラックバック有り難うございました。
この映画は、私の仕事関係でも話題になっていたのですが、今回初めて見ることができました。

慣れていないだけなのでしょうが、私には1日1食はまだ無理ですね。朝食べてから飲まず食わずでやっていて、3時か4時くらいになってくると、自分でも怒りっぽく、あるいは能率が悪くなっているのがわかりますので。

投稿: TKJ | 2006.04.18 20:43

TKJさん、コメントありがとうございます。
この映画むごいっすね。当たり前の結果なんでしょうが、見てる方も辛い。
専門的に見てもやっぱり予想通りなんでしょうか。
ただ、多かれ少なかれ、私たち日本人も似たような食生活してるのかもしれませんね。
私はあいかわらず一日一食です。私はもともと空腹に強いタイプでしたから。
ちなみに私は夜だけです。
私の周りでも挑戦する人が多いのですが、だいたい失敗してますね。
でも一日二食でもかなり体調が改善するようです。
今年もまた、血液検査の結果報告します。実験データとしてお使い下さい(笑)。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2006.04.19 07:38

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