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2005.04.28

フジザクラとミツバツツジ

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 さあ、ようやく富士北麓にも本格的な春がやってきました。通勤途中のソメイヨシノのトンネルも七分咲きになりました。東北地方や北海道南部と同じ気候であることがよくわかります。
 そして、何と言っても、私の住む富士桜高原の春と言えば、その名の通り「フジザクラ」です。私の家の周りにも、今を盛りと美しく咲きほこっております。上の写真は近所にあるフジザクラの名所、創造の森にて今朝撮影したものです。
 私はこの桜が本当に大好きです。ソメイヨシノとは違い、背丈も低く、花弁も小さい。色合いも控え目な上に、うつむきかげんに咲く姿、まさに可憐・清楚という言葉がぴったり。乙女桜と呼ばれることもあるそうで、それもなるほどと納得させられる愛らしさと品の良さです。学名は「マメザクラ」だと記憶しますが、やはり「フジザクラ」という雅な名がふさわしいでしょう。あっ、ちなみに山梨県の県花は、このフジザクラです。
 さて、そんなフジザクラ、本当に富士山が見える所でしか花を咲かせないとか。静岡市にある私の実家に植えてみたところ、しっかり咲きました。土壌や気候はだいぶ違います。でもたしかに富士山は見えます。一方、知り合いの話によると、関西に持っていったが、花も咲かせず1、2年で枯れてしまったとのこと。不思議ですね。
 ということは、浅間神社の分布と生息域とが重なるんじゃないでしょうか。やっぱりコノハナサクヤヒメの分霊なのかもしれませんね。
 そして、フジザクラのよきパートナーがミツバツツジです。真ん中の写真の手前に見える、明るい紫色の花です。フジザクラの群れの中の見事なアクセントとなります。私は毎年この風景に接すると、大げさでなく生きていて良かった、と思います。ついでに、あと何回見ることができるのかなあ…なんて、軽く物思いにふけったりして。
 フジザクラと同様、ミツバツツジも神性を帯びているんですよね。出口王仁三郎の霊界物語に「『三ツ葉躑躅』とは、三つの御霊、瑞霊の意である」とあります。オニさんがミツバツツジを見つけた高熊山は、彼の霊的体験の端緒となった修行の場。夢の中で、その修行を導いたのは、富士浅間神社の祭神木花咲耶姫命の使、松岡芙蓉仙人でありました。そうすると、今私が見ている風景は、まさにオニさんの霊的ヴィジョンに近いのではないかと思われます。ゾクゾクっとしますね。
 まあ、ソメイヨシノでお花見というのももちろん結構です。しかし、フジザクラやミツバツツジを森の中で眺めるというのは、人工的な花を人工的な環境で見るというのとは違って、自分の中に染み入ってくる何かがありますね。決して、お酒のんで騒ごうとは思いません。神聖な気持ちになります。
 あっ、そうそう、「義経」のオープニングで馬が走っているのが、ウチの近所のフジザクラ群生地だそうです。

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群落が天然記念物に指定されている中の茶屋付近のフジザクラも満開でした。 ここは大河ドラマ義経のオープニングの撮影にも使われたようです。 看板の画像は、たおやかblogのほうにアップしてあります。 ピンクが強めのフジザクラのアップ ... [続きを読む]

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