フィアット パンダ (1)
FIAT Panda
先日、フィアット・プントのお役御免について書きました。今日、きれいにお掃除して、みんなで記念撮影をしてお別れしました。本当にいろいろな思い出の詰まった車でした。苦労させられたのも事実でしたが、それ以上に多くの楽しみを与えてくれました。ありがとうね。
そして、新しい生活のパートナーが我が家にやってきました。プントの弟分のパンダです。
パンダが日本で発売されたのは、昨年夏。日本では賛否両論。実際はほとんどが、「なんでヨーロッパカーオブザイヤーなの?」という疑問の声でした。日本的価値観からすれば、たしかにそうでしょう。カタログデータを見れば、まさに軽自動車以下のスペックですから。
しかし、はっきり言って、私はそこに思いっきりほれこみました。見事ですよ。その割り切り方。もちろん、あの、あの名作、初代パンダにはその点ではかないません。それは当然です。現代において、あれを作ることは不可能です。しかし、スピリットは充分受け継いでいると思いますよ。
まだ、今日来たばかりのパンダですから、これから少しずつ報告していこうと思います。今日は、その基本的なコンセプトについておススメしましょう。
この新型パンダは、実はパンダとして開発されたものではありませんでした。いろいろな事情がありまして、結局パンダの名前を冠して発売することになったのです。しかし、私はそれは結果として正解だったと思います。
ビートルやミニは、いわゆるバック・トゥ・ザ・フューチャーでデザインされました。それはそれで販売につながったのですから悪いことではありませんが、私からすると、なんか初代の呪縛から逃れられていないというか、親の七光りというか、いずれにしても、そのコンセプト自体に新しさが感じられなかったわけです。あくまでワタシ的にですよ。
一方、このパンダは、先ほど書いたようにハナっからそういう考えはなかった。あの信じられないほどの機能美を持った先代ににらまれたら、スタッフは金縛り状態ですよ。どんな世界でもそう。カリスマの後ガマは苦労する。
というわけで、この新パンダ、「えっ?パンダっておいらのことじゃないの?」っていうノリで生まれてきてしまった、そのノリが素晴らしいのです。な〜んにも考えてない。しかし、基本の基本の部分で、たしかにパンダ的なのです。それは…チープさを逆手にとって、それをオシャレに高めるというスピリットです。
そのあたりについて、今後シリーズで報告していきましょう。では、今日はこのへんで。
ちなみに、ウチに来たのは、一番安いただのパンダです(当然でしょ!高いパンダなんて)。
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コメント
親しんだ愛車とお別れするのはさぞかし辛かったでしょうね・・・。
旧PANDA乗りの私からしましたらニューPANDAの存在は未知のものです。活躍ぶりを、また覗かせていただきますね。
投稿: かおる | 2005.05.14 16:07
かおるさん、初めまして
う〜ん、たしかにプンちゃんとお分かれするのは辛かった。
旧パンダもそうでしょうが、出来の悪い(失礼)子の方がかわいいんですよね。
新パンダは全く別の種ですが、フィアットはフィアット、イタ車はイタ車…。
変な期待をしてしまう自分って…。
また、時々報告します。
とりあえず、今もうすでにとってもカワイイ。
私好みのチープ感です。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2005.05.16 18:35
New Panda! いいですねぇ。私も先日主人と試乗し、忘れられない車になりました。それからというもの、どこの試乗後も「Pandaってすてきなんです!」と頼まれもしないのに布教活動(?)の毎日です。迷惑な客でしょうね。。。蘊恥庵庵主さんの旧愛車Puntoを購入検討中ですけど。。
投稿: いつかの笛吹き | 2005.05.19 23:15
いつかの笛吹きさん、お久しぶりです。
もう少し早ければプントお譲りしたのに…。残念。
パンダもプントも、良さがわかる人に乗ってもらいたい車ですね。
ぜひご主人とこちらに乗りに来て下さい!お待ちしております。
投稿: 蘊恥庵庵主 | 2005.05.20 08:18