『天気図の謎』〜センター試験英語出題ミス?…ではない!
こりずにセンターネタ。英語の第5問の正解となった左の天気図について、お天気キャスターの森田さんが「ありえない」とおっしゃったことは、皆さんご存知でしょう。
はっきり言って、森田さんだけでなく、少しでも気象学に興味を持っている人なら、あの前線が「ありえない」ことは直感的に分かりますよね。たぶん、センターで地学を受験する生徒でも分かります。前線の形と向きだけを見るなら、1と2が北半球、4と6が南半球、3と5は「ありえない」になります。
森田さんが指摘したように、コリオリの力(転向力)を念頭に置くと、北半球では北西から、南半球では南西から寒気が吹き込むことが一般的です。北半球で北東から寒気が…ということが起きる可能性は0%ではないと思いますが、前線が東から西に動くということは、まあ0%でしょう。
だからこの天気図とそれにもとづくMs.Coleの解説は「ありえない」。
ん?本当にそうなんでしょうか。私はズバリ言います。「ありえる」!
私は英語の本文を吟味してみました。まず、彼らがいるのは北半球とも南半球とも書かれていませんでした。まあ、それはなくてもよい情報です。あくまで英語の問題ですから。地学ではありません。
あとは、確かに天気図の通り。あの解説が正しければ、天気図も正しい。よって正解で問題なし…って、ちょっと待てよ!
いえいえ、皆さん、皆さんは本文に隠れている大切な情報を忘れていませんか?
「彼らは地球上にいる」ということが書かれていないのです!!
そう、ここは地球以外の惑星。その惑星の自転方向は東から西。そう考えればあの天気図と解説はありです!
ちなみに金星では、「西から昇ったお日さまが東へ沈む」です。
まあ、金星の天気図とは思えませんから、たぶん人類は地球外惑星に移住でもしたのでしょう。あるいは、アメリカのユニバーサル化が進展し、ついに英語が宇宙の共通語になったのでしょう。
こんなこと考えるのは、私ぐらいでしょうかねえ。結構まじめなんですが…。どうでしょう、森田さん。
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