『名画に教わる名画の見かた』 早坂 優子 (視覚デザイン研究所)
昨日の「巨匠に教わる絵画の見かた」に続いて、今日はその続編にあたる「名画に教わる名画の見かた」をザッと読んでみました。これもまたいい本ですね。こちらの方が勉強にはなりました。
基本的に画中画を分析することによって、その本体の絵の意味に迫るというものです。ただ、画中画と言っても、たいへん幅が広く、また奥が深く、本当に多数の作品に興味深く触れることができました。一つの絵を見ることが実際には複数の絵を見ることになるわけですからね。こういう絵の見方というのは初めてでした。な〜るほどねえ。新しい絵の楽しみ方を身につけることが出来ました。
それぞれ解説も巧みで、いつのまにか絵の世界にどっぷり浸かってしまいます。巨匠に教わる…もそうでしたが、編集の技法が実に優れており、つまり、紙面それ自体が美術作品のように感じられます。このあたりは、さすが!と思わせるところです。
内容的に特に面白かったのは、ダリと私が大好きな(って並べるなよ!)フェルメールですね。全然勉強不足でした。ヴァージナルの前に立つ女性と座る女性が、画中画によって、全く反対のメッセージを持つとは…。合奏も違う意味で合奏だったりして。視線が変わることによって、新しい物語が見えてくるわけですね。
この本の編集術の素晴らしさについては先程も述べました。そんな中で、ちょっと思ったこと。フォントのデザイン性、絵画性のことです。この本も昨日の本も、1ページの中に、ザッと見たところ10種類ほどのフォントが効果的に使われています。たまたま今日は、生徒が持っていたマンガ「藍より青し」も読んでみたのですが、やはりフォントの効果が印象に残りました。昔のマンガしか知らない私は、「漢字はゴシック、ひらがなは明朝」がマンガだと思ってましたので、結構新鮮な感じを受けましたね。フォントがまさにキャラクターを象徴するのです。つまり、フォントに感情や人間性があるということです。それもかなり普遍的な。ちょっとそのあたりも勉強してみようかなと思いました。
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