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2004.12.16

『日本の論点2005』 (文藝春秋)

4165030406.09.MZZZZZZZ 毎年この本が発売されると、ああ今年も終わるな、年賀状どうしようかな、などと思います。
 私の仕事的に申しますと、もう2ヶ月ほど早く発行していただきたい。2学期というのは、毎年小論文の指導で私のお店?が大繁盛する時期です。この本は素晴らしい参考書になりますが、推薦入試本番がめじろ押しの11月では、時既に遅しなのです。いや、文藝春秋さんとしても、もう少し早く出されると、売り上げ倍増すると思うのですが。
 しかし、過年度分でも十分すぎるほど有用ですからね。学校でも買ってもらいますし、自分も買います。それでも受験生達の取り合いになって、○○年のは誰が持ってるんだ?というのが、この時期の流行語となります。
 内容的には、その道の第一人者による、まさしく「小論文」です。「小」ですから、その道の専門家からすると、かなり物足りないでしょう。しかし、高校生や私のような一般人(おとな)からすると、ちょうどいい感じです。毎年11月になると、これを読んで、少し賢くなったような気になる。少し大人びたような気分になる。少し先生らしくなる。1年間ですっかり緩んでしまった頭のネジを、グググッと締めてくれるような、そんな効果があります。
 私は国語の先生なのですが、受験指導が主なので、小説や古文や漢文なんかの、どちらかというと浮世離れしたものとともに、小難しい評論もコンスタントに読まねばなりません。さらに小論文の指導で、文系から理系まで、しったかぶりをしなければならないので、それなりに即席の勉強もしなくてはなりません。こういう仕事のおかげで、なんとか自分と現代社会とのつながりを保っている感じです。
 とかく教員は浮世離れして(世間知らずになって)しまいます。そういった危険から、私を守ってくれる大切なムックですね。感謝しています。
 ただ、一つ苦言を。最近、論点が多すぎて、それぞれに対する多角的な意見が収録されなくなっているように思われます。以前のものは誌上討論を読むようで楽しかったのですが、最近はどうも意見に偏りがあるようです(文春的意見が多い)。少なくとも一つの論点に二つ以上の論文を掲載してほしいですね。
Amazon 日本の論点 2005文春ムック

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