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2004.11.26

『こころと経済』 妙木浩之 (産業図書)

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 経済心理学ではなくて、心理経済学の本です。
 経済心理学というのは、経済を心理学的観点から読み解こうというものです。こちらはその逆。心理を経済学的観点から…ということですね。
 経済心理学の方がメジャーです。わかりやすい。経済活動は人間の心の上に成り立っているのだから、当然です。経済は数式通り行かないと言われますが、その例外的部分が、人間の心理の不可解さ、複雑さに依存しているというわけです。
 次のようなダニエル・カーネマンのゲームをご存じでしょうか(日本風に少し改変)。
・100%80万円もらえるのと85%の確率で100万円もらえるのと、どっちがいい?
・100%80万円損するのと85%の確率で100万円損するのと、どっちがいい?
 理系的には期待値を計算すれば、おのずと答えが出ます。しかし、文系的にはほとんどの人が逆の答えを選びます。ここが、経済の面白いところですよね。
 心理学を文系にしてしまうのは、ずいぶんと乱暴なことですが、まあ分かりやすくするためです。
 で、こういった経済心理学はけっこう昔からあるようで、今も発展途上の分野です。最近もたしか日経新聞の連載で取り上げられてました。
 一方、心理経済学というのは、どうも妙木さんの考案した分野らしい。だから、この本はつめが甘く、読者としては、経済についても心理についても消化不良の感が否めません。しかし、なるほど、もともと経済的な心理というものが本能としてあって、それが具体的な経済活動を生んだと思えば、納得する部分が多く出てきます。特に上にのせたマトリックスは面白く拝見しました。また、「もの」と「こころ」の関係についての記述は、私の物語論にも使えそうでした。妙木先生のこれからに期待しましょう。

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