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2004.11.25

ビレリ・ラグレーン 『ジプシー・プロジェクト&フレンズ』

342.jpg
 昨日から続いて、ジプシー・スウィングの名盤を紹介しましょう。
 これもセント・ギガで放送されたものをCDにしてありました。いいアルバムですよ〜。昨日はチャボロこそジャンゴの後継者のようなことを書きましたが、これを聴くとビレリ・ラクレーンも負けず劣らずの人材であることがわかります。
 特にこちらはギター数人、ヴァイオリンにボーカルまでフィーチャーされていますから、かつてのホット・クラブ・クインテットを彷彿とさせる雰囲気で大いに盛り上がっています。
 それにしてもみんな上手いですね。ヴァイオリンのフローリン・ニキュレスキュ…ぜんぜん知らない人ですが、実に上手。ジプシーにはこういう人がたくさんいるのでしょう。グラッペリそっくりの音色や節回しを随所で聴かせてくれます。
 ジャズ・ヴァイオリニストの世界では、グラッペリのように弾ける人が正直見当たりません。グラッペリが孤高なのかと思っていましたが、こういうレコーディングを聴くと、な〜んだ、単にグラッペリがジプシー風なのか、ということに気づかされます。もちろん彼にはプラスαがたくさんあるからすごいんですけど。基本はここですね。やっぱりジャンゴの影響が大ということでしょう。
 このアルバム、全体に楽しく、いきいきとした演奏で、まるでライヴハウスにいるかのような錯覚に陥ります。こんなアンサンブルが出来たらどんなに幸せでしょうね。うらやましい限りです。
 ところで、このビレリ・ラグレーンさん、あのジャコ・パストリアスとタイマンやってるんですよね。それもかなりロックよりのアプローチらしい。芸風広いなあ。このアルバムからは想像つきまんせん。天才ジャコとどうからむのか、ああ聴いてみたい!!
Amazon ジプシー・プロジェクト&フレンズ シュトゥットガルト・アリア ライヴ・イン・イタリア

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コメント

ジャコパスとの共演盤なら
[live in italy](86)を持ってますね。
ビレリとジャコの共演はどの作品もジャコ晩年の
86に録音されたものが全てで、その荒れた生活でも有名だったジャコですのでこの頃の作品は総じてクオリティに波があります。

その中においてもこのlive in italyはジャコ自身アルコール、ドラッグを断ってまでの本腰の入れようでヨーロッパツアーに臨んだだけあって、
録音状態も良く、お互い楽しんで活き活きと演奏しているのが伝わってきます。

ここでのビレリはジャコの薦めでエレクトリックギターに持ち替えて、かの有名なスモークオンザウォーターのイントロを披露、そこからM-1.ウェザーリポートのティーンタウンへと流れ込んでいきます。正直albumジャケットを飾っているのはジャコのアップなので一瞬ビレリよりもジャコ寄りのalbumと捉えてしまうかもしれませんが、デューク・エリントンで有名な曲サテンドールをやっている時のビレリのギターはただ一言「運指が想像付かない・・・運指を必要としないハーブでも弾いているんじゃないの?」というぐらいの煌びやかなフレーズの応酬が続き、ジャコのフレットレスベースと相俟ってとてもスィートな曲になっていますね。全6曲と少ないですが、三人編成にも関わらず一曲一曲ビックバンド並(6~8分)の演奏をこなしており、そのジャンル分けされたカヴァー範囲も広く、一曲目は先ほどのティーンタウンから始まり、二曲目はボブ・マーリィーからアイショットザシェリフ(エリック・クラプトンのカヴァーでも有名ですよね)M-3.コンテニュウム(ジャコパスソロ)M-4ファニーメイ(ハーブ奏者バスターブラウン、映画アメリカングラフィティに使用された事でも有名なポップチューン、ここではロック寄りのアレンジがされてます)M-5は一曲目同様、ウェザーリポートからブラックマーケットと来て、締めは先ほど紹介したサテンドールで終わります。これほどの名盤(勝手に)を録音した
当時まだ18歳たらずであったビレリですが、自分の倍もある年齢差のジャコにも引けずこれほどのインタープレイを繰り広げられる技量はさすが。

投稿: 陋劣慙愧 | 2006.04.17 02:50

陋劣慙愧さん、コメントありがとうございます!
それもこんなに詳しくていねいな…感謝感謝。
もう、こうなると聴いてみるしかないですね。
1年半前にこの記事を書いてから、正直忘れてました(すみません)。
でも、陋劣慙愧さんのおかげで、大切なことを思い出しましたよ!
さっそく注文してみます。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2006.04.17 11:55

>>
運指が想像付かない・・・運指を必要としないハーブでも弾いているんじゃないの

この記述、しばし訂正。
ハーブではなく、ハープでしたね、
すいません。

現在amazon等のサイトでは残念ながら廃盤となっています。自分もたまたま立ち寄ったブックオフになぜか封を切られていない新品同様の物が置いてあり思わず手に取り歓喜の声を上げたほどです。それぐらい前々から思い入れがあり探し求めていた音源だったのです。六曲ともそれぞれカラーが違い、その凝縮された様はまるで幾重もの色を重ねて出来上がる十二単のよう(大袈裟...笑)

M-6サテンドールは終始その甘ったるいトーンでピンク色を想起させる楽曲に仕上がっており、ピンク色に照らし出すアンティークランプ、または花見の桜の下で流したりして良いムード作りに一役買っていますね。

こういった、曲によって環境を整えてまで聴き浸りたいと思わせる衝動(惚れ込んだ曲をコピーして演奏するのも一つの衝動ですよね)そういった曲にこれからも出会えて行けるといいですね。

[live in italy]を手に入れられた暁には、ぜひ
蘊恥庵庵主sama、レビューをお願いいたします!
(どうも独り善がりっぽいので...笑)

PS.今気付いたのですが、
二人とも凄いHNですね(笑
別に合わせた訳じゃありません(笑

投稿: 陋劣慙愧 | 2006.04.19 00:52

陋劣慙愧さん、おはようございます。
た、たしかにお互い危ないHNですな。
ところで、なんと今ここにlive in italyあるんです!
Amazonのマーケットプレイスで1500円で買いまして、昨日届いてました。
で、で…一回聴いたんですけど、な、なんですか、これは!
もう鳥肌立ちまくり。鼻水まで出てきました。
やばいっすよ。久々にKOされました。
う〜む、すごすぎてレビュー書けない…。
ホントありがとうございました!
陋劣慙愧さんのおかげですよ。
こうして感動を共有できるなんて幸せですね。
ふ〜、とりあえずもう一度聴いてみます。

投稿: 蘊恥庵庵主 | 2006.04.19 07:44

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