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2004.10.31

若竹おんな泣かせ(純米大吟醸)

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 今日はご近所4家族でボーリング大会。その後、鍋料理屋さんで呑みまして、3次会はカラオケ。フルコースですね。とっても楽しかった。
 その鍋料理屋さんで呑んだお酒が、実に美味でした。静岡県島田のお酒、おんな泣かせ。
 静岡というところは、私の故郷でもあるわけですが、とにかく豊かな土地ですね。海の幸、山の幸、なんでもあります。こういう言い方はよくないかもしれませんが、歴史的に見ると、あんまり努力しなくても食べるものは手に入ったところだと言えます。東海道筋ということもあって、通過していく人々がお金を落としていってくれるし。その点、甲斐の国とは対照的です。そんな静岡ですが、米と水はあんまりうまくない。なのに酒はうまいんですよね。
 私が特に好きなのは、焼津の磯自慢です。私の生まれが焼津だから、ということではなく本当にうまい。もちろん、焼津の新鮮な魚とのマッチングも抜群です。吟醸でも本醸造でもとにかく品がいいんですよね。とてもリッチなさわやかさ(?)を持ったお酒です。ああ、そうだ、今日は磯自慢の話じゃなかった。
 その焼津市の西に位置する島田市。そこで作られているお酒がこの「若竹おんな泣かせ」です。この吟醸酒は、毎年この時期にしか蔵出しされません。今年の冬に仕込んだものですから、吟醸酒としてはかなり若いと言えます。その若さが何とも軽やかです。吟醸香もとてもやわらかくフルーティーで、思わず目を閉じて味わいたくなるような、そんなお酒でした。
 かなり気に入ったので、自分で取り寄せてみようかと思います。そして、適度に寝かせて熟成してゆく過程を楽しんでみたい、なんて思いました。

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2004.10.30

サンリオ ピューロランド

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 今日は、お昼過ぎまで三鷹台において、3日のコンサートのリハーサルがありまして、その後家族とサンリオピューロランドへ行く計画となっておりました。
 ところが、高速道路に乗ったとたん、早速のアクシデント!相変わらずウチのプンちゃん(FIAT PUNTO)はよく壊れる。運転席側のワイパーが直立状態で動かなくなってしまいました!とりあえず助手席側に身をよじらせて前方の視界を確保しながら、次のインターで降りて電車に乗り換えました。全く予期していなかったことでしたので、傘はない、楽器やら何やら荷物は多い、自分は薄着で寒い、などなど結構大変でした。
 何とか私は1時間遅れでリハに参加、家族は立川の駅ビルで時間をつぶして、3時ごろに合流。モノレールで多摩センターへ向かいました(久々にモノレールに乗れてちょっと嬉しい自分)。
 さて、いろいろな手荷物は駅のロッカーに突っ込んだのですが、ヴィオラはでかすぎて入りません(ヴァイオリンなら入るんですけどね)。しかたなく、そのまま入場しました。ヴィオラ持ってピューロランドに侵入した人っているのかな。結局、場内の大型ロッカーに納めることができましたので、その件は落着。
 さあ、もうその時点で私はかなり疲労困憊していましたが、子供たち(含むカミさん)は大興奮。実は今年1月にも来てるんですけどね。その時は、ホンモノ(?)のダニエルに会ったカミさんは、興奮のあまり鼻血を出しました!
 え〜と、それで私の感想なんですが、率直に言って嫌いではありません。むしろ好ましいですね、ここは。まず、狭くていい。どこかのネズミの国なんか、ほとんどサバイバルですよ。戦場です。それから、全体にチープな感じがいいですねえ。どこかのネズミの国なんか、ゴージャスすぎますよ。品性が感じられません。資本主義の魔宮って感じです。その点ピューロは小市民の生活感があってよろしい。さすが、山梨発ですな。
 しっかし、必要以上に疲れました。帰りはまたモノレールに乗り、中央本線に乗り、そして豪雨の中ワイパーの直立した車を運転して、やっと家に着いたのは9時を過ぎていました。

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2004.10.29

富士には死んだアンテナがよく似合ふ?

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 今日は河口湖畔で清掃奉仕。快晴の秋空の下、生徒達はよく働いてくれました。私はノンキに、湖やら鳥やら花やら紅葉やらをデジカメにおさめながら、ちょっとした散策を楽しみました。そこで、侘びしいものを見つけたのでおススメというか、紹介しておきます。
 上の富士山の写真、右手前に電柱がドンとあったりして、どうしようもない下手くそ作品のようですが、実はこの中に非常に悲しげなモノが写っているのです。まあ、 分かる人はほとんどいないと思いますけど。
 電柱の上の方にくっついているH字型のモノ、何だか分かりますか?分かりませんよね。実はこれはアンテナなのです。さらによく見て下さい。アンテナの下、電柱の右側にヒョロヒョロっと一本のケーブルが情けなく飛び出しているのが分かりますでしょうか。
 これは実はケーブルを抜き取られ、その機能を失ってただのH字型の物体になってしまった、アステルPHSのアンテナ(CS)なのでした。
 ご存じの方も多かろうと思いますが、アステルは今、崩壊の危機にさらされています。ケータイに主導権を奪われ、また、DDIPのように上手に業務展開できなかったアステルは、ハッキリ言ってもう虫の息です。すでに停波した地域もあり、絶命するのも時間の問題でしょう。
 実は何を隠そう、私はいまだに一応アステラーです。以前書いたように、ふだんはプリペイド携帯のお世話になっていますが、以前契約していたアステルも何となく解約せずに持っているのです。基本料500円そこそこですし、なんとなく本当の最期の日というのを体験してみたいから…って、相当の変人ですな、私。まあ、端末は家の電話の子機として活躍してますがね。
 で、今アステル東京というかYOZANは採算の合わない、つまりほとんど使われた形跡のないアンテナの整理を進めています。いやいや、整理というから撤去するのかと思えば、こうやって放置してるんですね。侘びしくてやってられませんよ。ちなみに3本立っていた職場もいつのまにか圏外になってました。トホホ。

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2004.10.28

『ドラムライン』 ニック・キャノン主演

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 ストーリーよりも本物のすごさで見入ってしまう映画というのが時々あります。「ウォーターボーイズ」なんか、その好例ですね。たあいないストーリーでも、最後のシンクロシーンでついジーンとしてしまった人、結構いるのでは。「スウィングガールズ」もそんな感じなんでしょうか。観てみたいですね。
 その道のシロウトさんたちを短期間でそれなりに鍛え上げ、彼ら彼女らの内側からわいてくるリアルな達成感、連帯感を活写するというのは、映画の物語法としてちょっとずるいのかもしれません。しかし、実際惹きつけられちゃうわけですからね。プロジェクトX的感動はいいものです。
 さて、このアメリカ映画はどうなんでしょうか。才能溢れ、しかしそのために孤立してしまう主人公の成長の物語…ありがちな展開です。実際、そういったストーリーに感動するためにある映画ではないと思います。やはり、なんといってもマーチングの迫力、本物のエネルギーが売りの映画でした。ダラス・オースティンの実体験に基づいているそうですから、なるほどプロジェクトX的であって当然ですね。
 マーチング、私も多少かかわったことのある分野です。しかし、本場がこんなにすごいなんて知りませんでした!完全に格闘技ですねえ。総合エンターテインメントでした。チアリーディングも壮絶な世界ですが、こっちもすごい。まさに闘争心を鼓舞されます。それが音楽の機能、目的の一つであることは確かですね。音楽は陶酔(いろいろなベクトルがありますが)を催すべきものですから。いや〜、まいった。私は根性がないので、こういう音楽は提供できません、ハイ。
Amazon ドラムラインDrumline

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2004.10.27

『さまぁ〜ずの悲しい俳句』  (宝島社)

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 最近いろいろと重いことがありましたので、軽いこんなのを読んでみました。
 右ページに変な俳句、左ページにツッコミという構成で、全200ページにもかかわらず、5分で読みきってしまえます。これで1000円は高いですね。ハッキリ言って。
 しかし、なかなか面白くはありました。たとえばこんな感じです。
「    潮干狩り  一人で行った  二個取れた
 なにか嬉しさのようなものが伝わってくる句ですが、     悲しいよ!」
「    アリの巣を  ふさいだまんま  旅に出る
 暗い!遊びで一時的ならいいけど、旅に出るなら開けてから行けよ!」
 なるほど、悲しいというか、わびしいですね、全体として。俳句というのは侘びの世界ですから、ある意味王道を行っているかもしれません。この2句も、背景事情を自然と思い起こさせるという俳句としての特徴をしっかり備えてますし。
 私は、「俳句+ツッコミ」という、一見新しそうな形式に、ものすごく伝統的なものを感じましたね。つまり句会なわけです。ツッコミは新しい句評なのです。そして、句と句評という組み合わせで、一つの作品となる。それも今まであったジャンルです。面白いですね。
 現代メディアの一つの特徴は、笑い(ギャグ)にあります。しかし、これは大変な才能と技術を要する職人芸であります。江戸の粋や洒落に通ずるところがあるのです。 高度に商業化した世界の中で、ある意味、唯一、論理化、マニュアル化できない商品かもしれません。だからこそ魅力に溢れ、その道のプロが尊敬されるのだと思います。
 お笑いの語学的、文学的分析っていうのをぜひやってみたい。無理だとわかっていてもです。
Amazon さまぁ〜ずの悲しい俳句

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2004.10.26

iMacG5

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 汚い写真ですみません。
 今日iMacG5が到着しました。早速職場に設置しました。いわゆる松竹梅の竹モデルです。
 ウチのボンダイさんがご臨終になられたので、今まで職場で使っていたPismoくんを家で使うことにして、職場では新型iMacにご活躍願うことにいたしました。
 Pismoくんからの環境移行が、いわゆるターゲットモードによって、本当に簡単に終わりました。それにまずは感動。おかげで整理整頓のチャンスを逃しましたが。
 私のは17インチモデルです。液晶は思ったより高品質ですね。職場の机の上にはちょっとデカすぎましたが、まあ、すぐ慣れるでしょう。
 おととい書いたように、私は親指シフターなので、富士通の小型親指シフト専用キーボードをつなぎました。マウスはワコムのタブレット兼用のものを左側に。私は右手に筆記用具、左手にマウスです。
 とにかく、スペースを取らないのはいいですね。ノートブックより机を断然広く使えます。まだ、使い始めて数時間ですので、これからいろいろな感想が出てくるのでしょうけれど、今のところなかなか快調です。ただ、期待していたほど速くありません。G5 1.8G 1Gというスペックほどのスムーズさはありません。やっぱり全体にモッサリしてますね。まあ、それはOS自体の問題でしょうが。
 あと、筐体の周辺の処理がシャープすぎて、触るたびに指を切りそうです(笑)。そのせいもありますが、移動用の把っ手のようなものがほしいですねえ。
 とにかくこの新しい相棒とともに、がんばって仕事します。とりあえずkeynoteで学校説明会のプレゼン作らなくちゃ!

iMacG5内臓移植手術〜○○の祟り?

Amazon Apple iMac G5 (1.8GHz, 256MB, 80GB,...

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2004.10.25

ELO(Electric Light Orchestra) 『Out of the Blue』

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 10月8日におススメしたELOのベスト盤Light Yearsを毎日車の中で聴いているうちに、私のELO熱が再燃してしまいまして、そこで取りいだしましたるは、永遠の名盤「アウト・オブ・ザ・ブルー」です。
 私の音楽の原点であり、おそらく今までで最も聴き込んだアルバムであろうと思われます。2枚組のアナログ盤は4セット買いましたし、CDも今のが3枚目です。ほとんど全てのパートを覚えてしまっています。
 それにしても、改めて聴くと、これは人類の遺産ですねえ。ロックとかポップスとか、とにかくジャンルなんてものをとうに越えて、素晴らしい楽曲ばかり。 そして、全体としてのバランスやコンセプトも完璧!彼らの代表作という以前に、70年代ポピュラー音楽の一つの集大成、金字塔だと思います。
 以前も書きましたが、姉所有のビートルズのレコードばかり聴いていた私が、中学1年生の時、初めて自分で買ったアルバムがこれでした。レコード屋さんで、長岡秀星の近未来的なイラストのジャケットを持ってレジへ向かった時のあの興奮、ずっしりとした2枚組の重量感を、今でも鮮明に思い出します。
 その後、私はどっぷりとELOの世界にはまっていきました。すぐにファンクラブにも入りました。たしか、当時私は最年少の会員だった記憶しています。もちろん全てのアルバムを買い、聴き込んでいったわけですが、やはり最初の体験うんぬんではなく、客観的にこのアルバムが最も好きだというのは不変でした。
 アルバムのどこを取っても素晴らしいメロディーとアイデアに満ちていますが、やはりアナログ盤3面の「雨の日のコンチェルト」4曲は圧巻ですね。ジェフ・リンの深い才能が窺い知れます。
 これを聴かずして死ねませんよ。絶対のおススメです。
Amazon アウト・オブ・ザ・ブルー

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2004.10.24

親指シフト(NICOLA配列)

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 みなさんはローマ字入力ですか?カナ入力ですか?私は親指シフト入力です。
 世の中には、マイナーになってしまってはいるが実はものすごくいいモノ、というのが多々あります。私はけっこうそういうものが好きでいろいろ使っている方だと思います。つまり性格的に、人と違うものがいい、マニアック、判官贔屓ということだと思います。簡単に言えば変わり者。
 私が初めて買ったワープロは富士通のオアシス(普通のJISキーボード)でした。しかし、1週間でローマ字入力という不思議な技の習得が不可能だと悟り、それを売っぱらって同型の親指シフトモデルを買ってしまいました。どうしても、日本語を一度頭の中でローマ字変換するという過程が許せなかったのです。さあそして、親指シフト入力はどうだったでしょう。うん!これだ!全然自然!ほぼ二日でブラインドタッチできるようになりました。
 私には、楽器のキーボードのたしなみが多少ありましたので、親指と他の指を同時に打鍵したり、右手と左手で同時に打鍵したりするのは全く不自然な行為ではありませんでした。つまり、和音なのです。それがなんともたまらなく快感なのです。長文を続けて打つ感じは、まさに音楽を奏でるような快感があります。それもポリフォニーの曲を弾くような…実際は楽器でポリフォニーを弾くのは大の苦手なのですが。
 だから、何時間でも打ち(弾き)続けられます。何か打つ(弾く)ものがあれば何でも頼んで下さいと言うと、人は物好きだねえと言ってくれます。こうして弾いている今も恍惚としています(危ない)。
 私はMac使いですが、同じようにMacで親指シフトという方が結構いらっしゃるようで、ボランティアでいろいろなソフトを作ってくれています。今こうしてpismoで打てるのも、また、Windows用の富士通の親指シフト専用キーボードがMacで使えるのも、そういう方々のおかげです。感謝。感謝。

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2004.10.23

ツイングリラー

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 最近購入したモノの中でヒットはこれですね。テレビショッピングで見て気に入り、ネットで買いました。送料・税込みで9800円でした。
 絶妙の深さでフライパンと鍋の両方の機能を実現した点と、残りのもう一枚のパンが他方のフタになるという発想は目からウロコものです。実際フタとしてはかなり重量があり、また密閉度も高いので、調理の際の効用はもちろんのこと、調理後の保温性も特筆すべきものがあります。
 カミさんに重宝がられていたル・クルーゼの鍋たち、今やツイングリラーにその座を奪われてしまっているようです。なにしろ、煮る、焼く、蒸す、炊く、揚げる、炒める、茹でる、がこの1セットで可能なわけですから、そりゃそうでしょう。そして、それぞれの調理方法によってできた作品たちもなかなか美味。やはり熱が逃げないのでしょう。調理時間も短縮されますし、よく火が通っているように感じられます。
 アルミニウム合金にフッ素加工ということで、手入れも非常に楽です。油を使わずとも焦げ付きませんので、健康にもいいですね。グリルパンの方は底面が波状になっていますから、肉や魚の脂分を取り除くのも簡単です。
 なんか、宣伝みたいになっちゃいましたが、実際いい所しか見当たらないのでしょうがないですね。
 ワタシ的には、鋳物、鉄工のメッカ新潟の燕三条地域で開発、製造されているというのが、いろいろな意味でグーです!頑張れ中小企業!頑張れ職人さん!
ps新潟の皆さん、地震お見舞い申し上げます。

★ツイングリラー◎代引き手数料無料!◎

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2004.10.22

一日一食+青汁+4時起き

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 6月末から始めた一日一食生活、早いもので4ヶ月が経とうとしています。はたしてその成果は?
 まず体重ですが、およそ8キロ減りました。大学時代以来(つまり20年ぶりくらいで)久々のベスト体重に落ち着きました。体が軽くなり、おなかがへっこみ、体脂肪率も5%ほど下がりました。
 体調ですが、すこぶる好調です。朝ご飯を食べないので、午前中おなかが痛くなることもなくなりました。昼ご飯を食べないので、午後眠くなったりだるくなったりすることもなくなりました。確かにおなかが空いている状態なのですが、時々アメでもなめてれば特に辛くはありません。ここ4ヶ月、病気はゼロです。風邪もひいていません。
 夕飯は食べたいだけ食べるのですが、何と言っても24時間ぶりの食事。おいしいですよ。ありがたやありがたや、感謝の気持ちさえわいてきます。お酒はいつものように呑んでいます。
 そして、精神面の効果。前も書きましたが、頭が冴えます。気持ちが前向きになります。アイデアが浮かびます。意志が強くなります。だいたい朝弱かった私が、4ヶ月間、4時起き(最近寒いので5時ということもありますが)を欠かさず続けているというのは、自分にとっては信じられないくらいの偉業です!
 朝起きは三文の徳。ホームページの更新や読書、映画鑑賞など、静かな環境の中でじっくり楽しめます。その合間にコーヒーを淹れます。至福の時ですね。あと、朝は青汁を一杯飲みます。これがまたうまいんだな!キューサイの青汁も粉末になって、だいぶ飲みやすくなりました。
 とりあえず、しばらくはこの生活サイクルでやってみようと思います。やっぱり現代人は食べすぎなんじゃないですかね。単に。

一日一食経過報告

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2004.10.21

『ライフ イズ ビューティフル』 ロベルト・ベニーニ脚本・監督・主演

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 戦争教材第2弾。これも見せるだけ。何も語りません。今日も生徒ともども泣きました。
 いろいろな映画に感動してきましたが、やはりこれはベストテンに入りますね。どんなに良い作品でも、何度か見るうちに、不満な点が出てきてしまうものですが、これは違う。非の打ち所がありません。私にとっては、全てが完璧。
 この映画、戦争のシーン抜きで戦争を描いていると言えます。そういうものは他にもありますが、ユーモアを前面に押し出すことによって、悲哀を増幅させるという演出技法に、私はすっかりやられちゃいましたね。ベニーニやるな。
 お笑いの人という意味では、北野武に近いのかもしれません。しかし、北野演出にはちょっとまじめぶりすぎる(つまり、ユーモアの対極で無理やり勝負しようとする)きらいがあるので、時々鼻につくんですよね。その点、この作品でのベニーニは最後の最後までユーモアを貫こうとする。その徹底ぶりが、ユーモアの対極を通り越して説得力を持ちます。
 それにしても見事な脚本ですね。リアルではありませんが、モノガタリとしては最高のシナリオです。伏線の配置の仕方、絡み合ういくつかのストーリーのバランスの良さ、前半と後半のコントラスト。私は見るたびに、小津安二郎監督の「生まれてはみたけれど」を思い出します。この全く違うと思われているであろう2作品が、私の頭の中ではいつも仲良く並んでるんですよね。
 いずれにせよ、大いに笑い、大いに泣き、大いに考えることのできる、永遠不朽の名画でしょう。人類の財産です。こういう作品に出会えるから、まさに人生はすばらしいのです。
Amazon ライフ・イズ・ビューティフルLA VITA E BELLA/LIFE IS BEAUTIFUL
 
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2004.10.20

 『猫語の教科書』 ポール・ギャリコ (ちくま文庫)

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 猫好きたちは、皆、自分が世界で一番猫が好きだと思っているものです。しかし、何事にも上には上がいるもの。私も、かなりの猫好きを自認していましたが、結婚してみてすぐにそれは間違いだったと知りました。今では、自分はそれほど猫が好きではないのではないか、なんて思うようになってしまいました。それほどウチのカミさんは猫を溺愛しているのです。実際、(私はもちろんのこと)子供たちよりも猫の方がかわいい、なんて言い出す始末ですから。ちなみにウチには黒猫が2匹います。
 これは、猫の立場から書かれた、いかにして人間を手玉に取るかという内容の教科書です。猫の言葉で人間を描くという意味では、漱石の処女作と同じ発想なのですが、こちらはよりリアルですね。猫自身がタイプライターを打って書いたという設定も面白い。
 漱石の時もそうでしたが、こうして猫ごときに揶揄される人間の一人として、読後いいもしれぬ怒りに、いえいえ喜びにうち震えてしまいます。全ては猫の意志のまま私たちが操られている…うすうす感づいていたことですけれど、やっぱりね、でもいいんだ。プロレスの本質を知って、ますます愛情が深まるというのと同じですね。
 筆者であるネコちゃんが繰り返し書いている「人間は擬人法で猫を見ている」という言葉、人間という種のエゴイスティックな性格を見事表現しています。その点も納得してしまいました。
 ところで、この筆者、いやいや、猫語の翻訳者は、あの「ポセイドン・アドベンチャー」の原作者なんですね。知りませんでした。
Amazon 猫語の教科書ちくま文庫

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2004.10.19

ドラマ『最後の弾丸』 玉置浩二主演

dangan 学校で戦争を扱うというのは、難しいものがあります。避けたい物言いはセンチメンタルとエモーショナルです。私は、いくつかの映像作品を見せて、それでおしまいにします。その第1弾。第1弾なのに「最後の弾丸」。
 1995年の日豪共同作品(テレビドラマ)です。かなり水準の高い作品でありながら、なぜ再放送やDVD化がされないのでしょう。劇場で公開してもよい出来です。私の心をとらえて離さない映像作品の一つです。
 ストーリーは、ジャングルで1対1になった日本兵とオーストラリア兵の、殺すか殺されるかの攻防、そしてお互い最後の弾丸を何に使ったか…こんなところですが、私は何度見ても戦慄し、感動し、涙があふれてしまいます。そして、つくづく戦争には行きたくない、と思うのでした。
 このドラマの見どころはいろいろあります。脚本の秀逸さ、美化されない戦地の描写、そして両国を代表する(していた)歌手、玉置浩二とジェイソン・ドノバンのものすごい演技。私はこれを見るまで玉置浩二があまり好きではなかったのですが、彼の演技と彼の作曲したエンディングのインスト曲にすっかりしびれてしまいました。才能あるわ。
 戦争における日本人というのは、本当に異常ですね。武士道の伝統なのか、単に純粋すぎて洗脳されやすいのか知りませんが、敵国に恐れられるのも分かります。理解できないことほど恐いものはないでしょう。
 ところで、マタギ出身の狙撃兵って、ホントにめちゃくちゃ強かった(上手かった)らしいですね。たしかにあれも「道(猟道?)」でしたからね。精神性で戦っていたんですね、日本人は。痛々しいことです。

Amazon 最後の弾丸【字幕版】

期間限定公開 エンディングmp3

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2004.10.18

ボンダイ逝く~おつかれさまでした

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 本日午前6時59分、我が家のボンダイ様が逝去されました。
 昨夜からピシッピシッと鳴り始め、今朝バックアップを取り終えたところで、バシッという雄叫びとともに逝きました。
 別に調子が悪かったわけではありませんが、一昨日、G5iMacをポチしてしまったのがいけなかったのでしょうか。
 いや、これで安心してあとを任せられるとお感じになったのでしょうか。
 いずれにせよ、あまりに素晴らしいタイミングでしたので、家族共々心から涙を流し、皆でご遺体をなでてさしあげました。
 本当に私の人生を変えてくれたボンダイ様。今までありがとうございました。
 そして、ご苦労様。ゆっくり眠って下さい。

 というわけで、私にとっての初のMacであった初代iMac(rev.B)が遂に壊れました。もうすぐ丸6年でしたが、本当に昨日まで快調にタスクをこなしていたので、いまだに信じられません。しかし、壊れ方としては世間で報告されている通りの前兆現象を伴っていましたから、おかげさまでバックアップを取ることができました。よかった。危ない危ない。
 それにしても本当にいろいろな面でお世話になりました。今の自分があるのは大げさでなくボンダイのおかげです。私はボンダイに育てられました。まじで。自分の隠された力を引き出してくれました。ありがとう。
 電源は入らなくとも、あの歴史的なデザインはこれからも変わることはありません。これからは素敵なインテリアとして活躍してもらいます。
(なんか、正直放心状態の自分…)

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2004.10.17

回転寿司に見る日本文化

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 カミさんは大の寿司好き。と言っても別に味にうるさいのではなく、小僧寿司でも回転寿司でも何でもいいようです。私も比較的好きな方なのですが、家族でお寿司屋さんに行くというのは、今まであんまりなかったなあ…ということで、思い立って最近新規オープンした「魚屋路」に行ってきました。
 味はまあまあ、合格でしょう。他の回転寿司屋さんよりネタに高級感があったような。実はよくわかりませんが。
 今日はボックス席に座ったのですが、私は川の上流側に座ったため、背後からお魚が流れてくるわけで、実に不利な状況でありました。下流側のカミさんの視線は、もちろん遠く上流を泳ぐ魚(獲物)に向けられていました。なるほど、次回からは気をつけよう。
 さて、そんな中で、この回転寿司というシステムは、実に日本的だなあと思いました。あえて言えば「銭湯文化」に近いかなあ、なんて考えていたのです。つまり、見ず知らずの人々のコミュニティーでありながら、暗黙の信頼関係やら仲間意識で結ばれている…。今私が取った寿司は、もしかすると誰かが触ったものかもしれない、誰かの息や唾がかかっているかもしれない。しかし、そんなことは誰も問題にしません。それどころか、同じ川のほとりに生き、その川の恵みを共有しているというような妙な連帯感すら感じられるのです。ほのぼのですな。
 もちろん、狙った獲物を、隣の住人が寸前で奪い取るということはよくあるわけですがね。ハハハ。

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2004.10.16

ベビースターラーメン 三重限定 伊勢うどん

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 さあ、三重県から帰ってきました。三重のお土産(お菓子)と言えば、これでしょう。というか、私としては三重県と言えばこれ。赤福ではありません。旧松田食品。現おやつカンパニー。
 当然、ご当地ベビースターを買ってきました。自分のために。ご当地もご当地、三重県はベビースターのふるさとなのでした。この会社、なかなかユニークなセンスを持っていますよね。子どもだけでなく大人にも大人気の商品を開発し続けています。実際、会社は自由な発想を大切にする先進的な雰囲気らしいですよ。
 いつかも書きましたが、私の駄菓子屋体験の中核をなすのが、あんず系菓子とラーメン系菓子です。ベビースターは当時20円で、やや高級品でした。私は5円のラメッツ(だったかな?)もけっこう好きでしたね。あれはホントにインスタントラーメンの揚げカスのような代物でしたが。いやいや、今でもインスタントラーメンを生でバリバリ食すのが、私の習慣です。お湯が沸くまでに半分くらい食べちゃったりして。
 さあ、真ご当地ベビースターのお味はどうだったでしょう?うん!やっぱりうまい!なんか会社の威信をかけて開発したって感じですね。深い味わいがありました。もっと買ってくれば良かったなあ。

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2004.10.15

伊勢神宮 外宮

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 shintoistを名乗りつつ、なんと伊勢神宮は初めて。もちろん、神道にとって伊勢は唯一の聖地ではありませんから別にいいんですが、日本人ならやっぱり一度は訪れないといけない場所ではあります。
 今回はラッキーなことに伊勢市内で研修があり、ついでに伊勢参りをきめこもうと画策していました。しかし、残念無念、時間がほとんどなく、結局外宮のみ参拝して、内宮には参らずじまい。伊勢に行って、外宮だけ、というのは結構珍しいのではないでしょうか。別にそれでも気にしないあたりが、私のshintoistたるゆえんであります。
 普通は外宮か内宮かという究極の選択を迫られたら、迷わず皇大神宮である内宮に参るでしょう。しかし、そこはちょいと変わり者の私、積極的に外宮を選びます。理由は単純、豊受大神に親しみがあるからです。豊受大神は、雄略天皇によって丹波からここに遷宮されました。そんなわけで、丹波の出口王仁三郎との因縁も浅からぬものがあります。天照大神はあまりにポピュラーですし、ウチの近くに彼女(スンマセン)の政庁跡やら墓所まであったりしますから(ホンマかいな)、いつでもお参りできますからね。
 さあ、初めての伊勢参り(外宮編)はどうだったでしょう。う〜ん、あまりにシンプル。これぞ最高の贅沢。キリスト教や仏教の大聖堂やら大伽藍やらとは大違いの、なんとも純粋な荘厳さ。これは誰しも、神聖な気持ちになりますわ。圧倒されるというより、不思議と解放される人間の心。すごかった。フ〜。

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2004.10.14

『物語消滅論 キャラクター化する「私」、イデオロギー化する「物語」』 大塚英志 (角川oneテーマ21)

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 今日は研修で発表でした。時間が足りず、言いたいことが言えなく終わってしまいました。まあ、自分の頭の中も実はグチャグチャのまま臨んだので、当然の結果かな。
 さて、この発表でも触れた「モノガタリ」についての本。切り口は違うけれど、面白そうなので明け方読んでみました。けっこう面白く、わかりやすく、すんなり読めました。でもどうでしょう。一般の人には、このサブカルチャー臭が鼻につくのでは。私はそっちの世界について、大好きというわけではありませんが、それほど抵抗のある方でもありませんので、すんなり入っていけちゃいました。そんな自分が怖い。
 結局、著者は「文学よ、しっかりせい!」ということを言いたいようですね。実にまっとうな意見です。文学は死んだ、と言われて久しい。私もたしかに死んだと思うのですが、筆者はまだ、その文学とやらに期待しているようです。文学とは、ここでは小説と言っていいと思います。しかし、考えてみると、小説の歴史なんて、たかが100年くらいです。というか、言文一致以降、100年でその寿命を終えたのだと思います。それは単なる老衰であり、別に非業の死でも、自殺でもありません。死んだものに何を期待しようと言うのでしょう。はっきり言って、小説とは実に不自然なジャンルであり、特殊な時代の産物に過ぎないと、私は思うのです。
 やはり「モノガタリ」の再定義をしないと、いわゆる日本の物語論はダメみたいですね。やってみます。
Amazon 物語消滅論―キャラクター化...角川oneテーマ21

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2004.10.13

大吟醸 『宮の雪』

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 今日から伊勢で研修です。およそ5時間かけて伊勢市に到着。まずは当地のお酒をいただくのが礼儀というものでしょう。タクシーの運ちゃんにおススメの店まで連れていってもらいました。
 三重と言えば「宮の雪」ですね。ここはせっかくですから大吟醸をいただきましょうか。
 吟醸酒の中でも、かなり淡泊な味ですね。いや、それがいい意味でいやみなく、飽きの来ない風味なのです。決して物足りないという感じではありません。活きのいい海産物の、これまたすっきりとした味と絶妙のアンサンブルを醸します。正直、記憶に残る味わいではありませんが、リアルタイムな呑み心地は実に秀でています。ついつい呑みすぎるタイプのお酒ですね。実際、ついつい呑みすぎてしまいました。
 しかし、後に残らないのが、大吟醸の良さ。宮の雪も、じんわり体に溶けてゆき、翌朝には全く残らない。やっぱり高いお酒はそれなりです。呑んでいる時も、呑んだ後もいい気持ちしか残しません。
 それにしても、ずいぶんぼったくられました。私の住んでいる富士北麓と一緒ですね。もう二度と会わないであろう参詣客を相手にした商売を、ずっとやってきたのでしょう。そうと分かっていても、やっぱり、お酒と違って後味悪いですね。でも、味覚は満たされたから、まあいいや!それが旅というものです。

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2004.10.12

『ことばとは何か』言語学という冒険 田中克彦 (ちくま新書)

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 正直、困った本だと思いました。「ことばとは何か」…あまりに堂々とした、真っ正面からのタイトルに、大いに期待していました。しかし、フタを開けてみると、それは「ことばとは何か」ではなく、「言語学とは何か」という自問自答の本でありました(著者には別にそういうタイトルの本がありますが)。
 私は自分の実感として、「ことば」と「言語」を一緒にしてほしくないと思っています。それは、私が国語学を学び、言語学を学ばなかったからではありません。「ことば」には科学では知り得ないモノが、やはり含まれていると思うからです。理論ではありません。実感です。
 科学者(言語学者)は、その実感を捨てることこそが、自身の存在の端緒になるわけですが、私にはそれはできません。科学の存在意義は認めますし、科学の快感も知っているつもりです。しかし、「ことば」はそんな美しいものではない。これは、筆者も強調していることです。筆者はそれでも「ことば」と科学の間で奮闘しています。それは素晴らしい行為であるとともに、実に虚しい行為でもあります。おそらく筆者自身もそれに気づいていると思います。
 私は本の後書きを最初に読む癖を持っているのですが、今回は珍しく本当に最後に読みました。そして、救われました。後書きで出会った筆者は、初めて弱さを見せてくれました。そうして、本文でピンチに陥った御自身を見事に救い上げたのです。そこで初めて「言語学とは何か」としなかった理由が分かったような気がしました。変にジ〜ンとしちゃいました。
Amazon ことばとは何か ちくま新書

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2004.10.11

pj(ボーダフォン東海プリペイドサービス)〜エンジョルノ

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 プリペイド携帯使ってます。こう言うと、怪しい人?って感じで見られます。なぜか私の方も、コンビニで本体買う時やカード買う時に、変に緊張してしまう…。全然怪しくないよう〜!と心で叫びつつ。
 なんででしょうねえ。単にケータイに依存してないし、金もかけたくないんですが。まあ、実際犯罪に使われるのはこの手のものですから、仕方ないですかね。
 私は現在、ボーダフォン東海のpjというサービスを使っています。機種としてはいわゆる「エンジョルノ」っていうヤツですね(やばいネーミング)。こいつはe-mailも可能で1ヶ月1000円で維持できます。帰るコールと、パソコンに届くメールの転送先に使っている程度なので、実際毎月1000円以上は払ってません。スーパーテレフォンが使えますから、いざと言う時(通話料使いきって、カードもない時)も困らないし、これで充分です。「エンジョルノ」も小さくシンプルでいいですしね。
 私のウチはボーダフォン関東圏内なのですが、東海圏まで車で30分なので、そちらのコンビニで買いました。カードは全国共通なのでどこのコンビニでも手に入ります。その内ネット上でカードの追加ができるようになるでしょうし。
 ただ、問題なのは、ウチがなんと圏外だということ(笑…どこに住んどるんや)。でも、その方がいいや。ウチにやたらかけてこられても困るし。ウチには固定電話があるんで。
 ちなみにカミさんはauのプリペ。1年で1万円のコースです。

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2004.10.10

自由学園 明日館

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 今日は、池袋にある自由学園明日館講堂で行われたコンサートに出演してきました。演奏の方は全体としてはまあまあ良かったのでは。個人的には練習不足がたたり(っていつもじゃん)、やや難あり…。
 会場になった自由学園明日館ですが、あの伝説の建築家フランク・ロイド・ライトが設計した逸品です。ライトと言えば、昨年、仕事で行った明治村で「旧帝国ホテル」の大谷石にペタペタと触れ、「明治」の温かさを存分に感じてきましたっけ。ここ明日館も圧倒的な存在感で、東京のビルの谷間に古き良き「明治のアメリカ」を現出させています(出来たのは大正ですが)。まさに異次元空間。優れた建築と庭園は、その周囲の空気や、そこに集う人々の色合いまで変えてしまうのでした。不思議。
 一方、道向かいにある講堂の方は、ライトの弟子遠藤新によるものです。遠藤が意識してのことと思われますが、ライトの作品とはずいぶんと違う印象を与えます。遠藤のことをライトのコピーだと評する人も多いようですが、素人の私には全く違うものに感じられましたね。
 ものすごく乱暴な言い方をすると、ライトは日本をとり入れたアメリカ人、遠藤はアメリカをとり入れた日本人ということになるわけですよね。単にそういうことなのではないか、深く考える必要はないんでは、な〜んて独り納得していました。こうした対照というのは、他の文化でもよくあることです。根っこの違い。
 そう考えると今日、私が演奏したバロック音楽も…言わずもがな、か。
参考文献 Amazon フランク・ロイド・ライトの日本 浮世絵に魅せられた「もう一つの顔」����光文社新書

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2004.10.09

ウルトラマンネクサス

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 セーラームーンが地球を破壊再生させた後、現れたるはウルトラマンネクサスです。先週、今週と見ました。まだまだおススメする段階ではありませんが、感想などをちょっと。
 まず、子どもたちが全く興味を示さないことを報告しておきましょう。女の子とは言え、かなりのウルトラマンマニアであるウチの子。どうも今までのシリーズと雰囲気が違うことを察しているようです。
 ここ何代かのウルトラマンはていねいに作られてはいましたが、どうも善良すぎるというか偽善臭いというか、クラシックウルトラマン世代の大人には物足りない感じがしていたわけです。しかし、この時間帯ですから、子どもの視聴率獲得も微妙でしょうし、やはり大人の視線を意識したのでしょう。ずばりこいつは、渋い。暗い。地味。重い。ややこしい。ライダー系も迷走していますが、こっちもそうなってしまうのか?
 公式HPによれば、ネクサスにも2モードあり、さらに影のウルトラマンが登場、変身する人間も複数、戦場は亜空間…ちょっとイヤな予感がしますね。重層的すぎます。
 暗く、重くてもいいのですが、シンプルに描いてほしい。1話完結型でいいから、全体としてテーマ性を持たせてほしい。そんな風に思います。それが表現だと思うのですが。
 それにしてもウルトラマンの出演が2回連続1分少々とは、思い切った演出ですね。子どもが離れていきますよ。

ウルトラマンネクサスその後

ウルトラマンマックスロケ参加

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2004.10.08

ELO(Electric Light Orchestra) 『Light Years』

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 2週間前くらいに注文したものが届きました。イギリスに注文して、なぜかスウェーデンから届く。不思議ですな。しかし、2枚組のCDが送料込みで2100円少々というのは安い!便利な時代になりましたね。
 さてさて、知る人ぞ知る、ELO。今活躍中の内外のミュージシャンにもマニアが結構いますよね。実は私の音楽体験の根底にあるのは、このバンドなのです。中1の時でしょうか、名盤Out Of The Blueを買ったのは。自分で自分の音楽を見つけたという興奮は今でも忘れられませんね。小学校5年生くらいから聞き込んでいたのが、姉所有のビートルズ、それもマジカル・ミステリー・ツアーでしたから、なかなか納得の流れとも言えます。ヴァイオリンを始めたのもこのバンドの影響です。
 最近は、私自身がいろいろなジャンルへ放浪することが多く、時々つまみ食いするだけだったELO。アナログレコードでしか持ってないアルバムなどは、もう10年以上聴いてないのでは。そこで、久しぶりにざっと復習しましょ、ということで、いろいろあるベスト盤から、今回は曲目というより曲順でこれを買ってみました。
 さあ、どうだったでしょう。うん、やっぱりいい!ジェフ・リンは超天才作曲家ですよ。今聴くと、かなり照れ臭いアレンジの連続ですねえ。でも、作曲ということに関して言えば、本当にカリスマです。ビートルズに次ぐ存在ですね(実際、ジェフはビートルズ5人目のメンバーとまで言われるに至ったのですが)。あれほどコテコテにキャッチーでありながら、実は複雑なコード進行に満ちていたり、新発見多々あり。私が当時のジェフの年齢に追いついたということですか。
Amazon Light Years: The Very Best of Electric...

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2004.10.07

木下貴雄遺作画集

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 9月28日付けの記事にコメントをいただきましたyukarinさんの御厚意により、木下氏の画集を手に入れることができました。
 本当に素晴らしい作品たちでした。これほど胸深く迫ってくる絵に出会ったのは、もしかすると初めてかもしれません。テレビでは本当に数枚の絵を瞥見しただけでしたが、その時抱いた感想を、画集をじっくり見た今もまた、再び強く抱いています。
 それは、氏の絵全てから発散される、何か非常に強いメッセージが存在するからだと思います。言い方を換えれば、氏の絵に込められた共通の精神ともいうべきものが、理屈抜きで私の内部と共振したということでしょうか。
 私のような素人が、いろいろとコメントすべきものではありません。それは良く分かっていますが、やはり何かを語りたい。しかし、ことばというメディアは実に頼りない。うまく言えない。こういう体験は久しぶりです。
 私流に言えば、これが「もののあはれ」です。「こと」ではなく「もの」と共振する自分、そして「もの」を「語る」こと、つまり「ものがたり」の難しさを痛感する…「こと」優勢の現代においては、めっきり少なくなった経験です。そういう機会を与えていただいた木下さん、yukarinさん、本当にありがとうございました。
 そして、インターネット、ブログという新しいメディアの可能性を予感させる出来事でもありました。

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2004.10.06

『石手寺』〜名刹?トンデモ寺?猫の寺?

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   国宝仁王門        ネコたち
 う〜ん、いいもの見つけました。私のツボにハマりまくりですねえ。
 朝6時前にNHKを見ていたら、猫だらけの寺の話題を取り上げてました。猫たちは人間に慣れきっていて(人間をなめきっていて)、参拝客に高級なエサをもらって悠々自適の生活をしているように見受けられました。暢気に昼寝をしたり、お供え物を盗み食いしたり、国宝にソソウをしたり、いいですねえ。絶対行きたい!
 しかし、どこの何という寺かわかりません。お坊さん達の話す言葉と参拝客の装束から、これは四国だな、と思いましたが、そこから先がわかりません。で、いつもの通り、まず2ちゃんの実況スレを見てみると、松山の石ナントカ寺とありました。ありがたや、2ちゃん様。あとはググるだけ。ありました!四国八十八霊場五十一番札所「石手寺」。ところが…
 いろいろなサイトを巡っていくと、どうも尋常でない雰囲気が…。いわゆるトンデモ系の香りが漂っているのです。その香ばしさ、秘宝館なみです。トンデモ寺大集合サイト「珍寺大道場」にもしっかり登録されておりました。そして、石手寺公式ホームページも妖しい!1300年近い歴史を持ち、国宝もあり、そして、なかなか激しい平和運動を展開している立派なお寺さんをおちょくっちゃいけません!し、しかし、尋常ではないのは確かです。密教パワー炸裂!(なのかな?)うう〜行きたい!秘宝館に猫かあ…まさに極楽ですな。ps愛媛と言えば凸凹寺にももちろん行かねば。

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2004.10.05

東京JAZZ 2004〜TOTO

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 なんか大不評だったようですね。東京ジャズ。聴きに行った人が言うには、音が悪すぎてどうしようもなかったと。あの会場ですからね。仕方ありません。予想通りです。しかし、それをなんとか聴けるようにするのがPA屋さんの仕事だとも思いますが。
 では、テレビ用の録音ならまあいいのでは、と思い、遅ればせながらビデオを見てみました。音はまあ気にならないとしても、なんか緊張感のない演奏が続きますなあ。私の興味は仕方なくデイヴ・ホランドのベースだけに注がれていく。
 そんな中、印象に残ったのは不覚にもTOTOでした…なんて実はそういう人多いんじゃないですか?もともとロックと言っても、かぎりなくフュージョン寄り、いわばアダルト・オリエンテッドなわけですから、そんなに違和感がないのは当然ですがね。それにしても難解なジャズたちに囲まれて、妙な安心感というか安定感を醸し出していましたね。つまりおいしいとこ取り。会場も盛り上がっちゃってましたし。
 最近のジャズフェスは、こういう異種が混在しないと客が集められない。それを難ずる人も多いわけですが、実際聴いてみると不覚にも良かったということがよくあります。今年のMt.Fujiの佐野元春も結構良かったと聞きますし。昔よく行った山中湖でのMt.Fujiでは、US3(今じゃHip Hopは当たり前ですが)やチャカ・カーン(去年の東京ジャズにも出てました)で踊りまくっちゃいましたし、私。

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2004.10.04

秋本奈緒美 『ROLLING 80'S』

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 私、18の時(1982年)こんなレコードを買っていました。危険すぎます。
 歌っているのは、いまや立派な女優さんになられた秋本奈緒美さん。曲はジャズのスタンダードナンバー。こう説明するだけでも、けっこう不思議な感じがしますよね。
 不思議…そ、そんなもんじゃありません!聴いて驚くこと勿れ…ってそりゃ無理です。驚かなかったら相当鈍い人です。この音楽が世に出されるには20年、いやいや100年早すぎた。いやいや、このレコードが収まる時代は永遠に来ないかもしれません。大げさじゃなく。
 まずジャズのスタンダードナンバーたちが原形をとどめていません。次に秋本さんの声が原形をとどめていません。両者とも壮大なる(?)実験の材料にされています。時代もジャンルも倫理観も超越した、音楽による音楽に対する挑戦。いったい、この時代にこんな実験を、未来のアイドルを使って堂々と行なってしまった男(プロデューサー)は、誰?
 それは、あの清水靖晃さんなのでした。今でもけっこう前衛的な活動の多い方ですが、この頃からこんなことをやっていたとは。18の私は、なんか変だなあ程度にしか理解してませんでした。かなり聞き込んだ形跡があるんですがね。ちなみに訳詞が亜蘭知子っていうのにも、今さらびっくり!

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2004.10.03

AFN米軍放送(旧FEN極東放送)

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 最近AM810kHzを聞いています。久しぶりです。なにしろFENがAFNになったことすら知らなかったのですから。恥ずかしい。中学高校時代はよく聞いていました。ビルボードのヒットチャートをチェックするのが主な目的でした。だから、英語を聞いていたというより、音楽を聴いていたという方が正確ですね。
 最近は主に車の中で聞いています。私は英語は得意ではありませんし、得意になる必要もないので、勉強という次元で聞いているのではありません。だいいち、ほとんど分かりません。たまに知っている単語が耳にひっかかるだけです。では、なぜ今ごろ思い出したように聞いているのか。
 それは、やはり音楽を聴きたいからです。日本のFM局では絶対かからない、生のアメリカ音楽…カントリーであったり、ジャズであったり、ソウルであったり…が聴けるからです。それから、うるさい日本語のDJがない(もちろんうるさい英語のDJはありますが、意味がわからないので頭を通過してくれます)、AMの音質が耳に心地よい、こんなこともドライブのBGMには適しています。
 日本のFMは多局化してからというもの、本当に低レベルになってしまいました。だいたいエンハンスかけすぎですよ。ボコボコシャンシャンうるさすぎです。私が年取ったということですかね。そういえば、エアチェックという文化も今ではすっかり歴史的風習になってしまいましたね。カセットにエアチェック。大切な儀式でしたが。
 参考文献 Amazon AFNガイド (2004)アルク地球人ムック

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2004.10.02

イチロー 私はあなたを尊敬します

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 あまりにもたくさんの人が、今日のイチローについてコメントしています。だから、私がいろいろ言うのは、ほとんど無意味に近いと思います。それでも、やはり一言言いたい。私はあなたを尊敬します。心から尊敬します。
 イチローは神だと言う人もいるでしょう。私もそう言いたい気持ちにかられます。しかし、それを言ってしまうのは彼に対しての失礼だと思います。彼は神ではなく、私たちと同じ人なのです。だから、どうしようもなくすごいのです。
 アメリカの人たちの目には、どういうふうに映るのでしょう。ある意味非常に日本的な日本人だとは思います。あの職人技、クールな表情、あらゆるたたずまい。まさに「道」を具現するような人物です。それがアメリカ人には、侍と重なって見えるのか、それとも(やや問題発言ですが)日本兵と重なって見えるのか。いずれにせよ、最もアメリカ的なところから遠い存在だと思います。それが、初めて本当にプラスの輝きとしてアメリカ人に認められた。侍や日本兵やエコノミックアニマルとは違うのです。
 そうした意味で、イチローが日米関係において歴史的な快挙をなしとげた日だと思います。日本人である私たちは、その彼の偉業に恥じないように、良き日本を実践してゆかなくてはならないでしょう。

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2004.10.01

文藝春秋 特別版 『和の心 日本の美 未来に残したい日本』

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 読みごたえのあるムックでした。同特別版の「美しい日本語」も面白かったけれど、こちらの方がいささかぶっとび気味で楽しめました。つくづく、日本人は日本が好きで、日本に甘えて生きているんだなあ、と思いました。文藝春秋ですからね、日本大好きで当然ですが。
 私もソフトな右派を自認していますが、この日本的なるものに対する愛情というかこだわりというかは、なんかオタクっぽいんですよね。日本オタク。オタクは日本という風土の当然の産物という気もしてきます。100人の文化人(?)によるエッセイはそれぞれ興味深く、しかし言いたいことは皆一緒、一冊読みきる頃には、すっかりどっぷりニッポンオタクなる自分に満たされてしまいました。
 中で異彩を放っていたのは、丸谷才一、三浦雅士、鹿島茂、三氏による鼎談ですね。ぶっとびすぎですよ。BS日本美夜話ぢゃないんだから。だいたい日本美ベスト100として挙げてるものたち、いったい何ですか!ぜったい酔っぱらってますよ、この3人。さらにそれらをバロック、古典、ロココに分類しまくる。完全にオタクです。ハッキリ言って読んでもよくわからないものも多い(まだまだ自分はアマい)のですが、彼らの勝手な盛り上がりぶりが実にニッポンしてて楽しすぎます。
 やっばり日本は平和ですよ。神の国とかいうと怒られるのかもしれませんが、たしかに神がかった国ですね。

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