『言語の脳科学』 酒井邦嘉 (中公新書)
おもしろい本でした。難しそうなタイトルですし、300頁以上の大作なので、ちょっと不安でしたが、とても分かりやすく丁寧に書かれており、ついつい引き込まれて読了しました。さすが毎日出版文化賞をとっただけのことはありました。
最近私は、暇さえあれば「ことば」のことばかり考えています。ちょっとしたアイデアがあって、なんとか形にしたいと思っています。その参考にと思って、「認知脳科学」の急先鋒である著者の本を手にしてみたのでした。
内容は基本的にチョムスキーです。ちょっと洗脳されてるかな。あの天才に実際教われば私もきっと洗脳されますが。言語が文系だけで扱われてきたのは確かに間違いだったと思います。かと言って、科学で説明できるものではないですよね。私は読みながら何度も?マークを書き込みました。
しかし、この人のアプローチには新しい発見がたくさんありそうです(あくまでありそう…)。かなり刺激になりました。この人、私と同い年のようですが、偉いですねえ、東大で物理学やって医学やって、え〜とMITで言語学と哲学やって、それで今東大の助教授ですかあ。頭いいんだろうなあ…。
私は、じっくり腰を据えて一つのことをするのと、地道な実証作業が苦手なので、絶対に学者にはなれません(それ以前の問題かな)。私は違う方法で「ことば」(言語ではない)と対峙していきますよ!
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