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2004.07.04

十文字美信 「ポケットに仏像vol.1,2」 (新潮社)

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 絶版になった本ばかりおススメしてすみません。でも、この本もすごいですよ。立体視できる仏像写真集です。何としても復刊させなくてはなりません。
 十文字さん、本職は広告写真家だと私は認識していますが、その独特の感性と行動力が、コマーシャルの領域からはみだすことが多くあります。この写真集もその一つでしょう。
 今から10年前、この本を買った時は、正直ぶっとびました。そして、罪深い気持ちになりました。だって、目の前に現れる立体的な仏様たちが、妙に色っぽいんだもん!十文字さんの意図もそこにあったと思われますが、私はそのたくらみにまんまハマってしまったのでした。当時ステレオ写真マニアだった私も、こういう表現があったか!と、さすがに目からうろこが落ちる思いになったことを記憶しています。
 今日、偶然NHKの新日曜美術館で十文字さんの展覧会の情報を見ました。今回のテーマは「滝」でした。いや、いわゆる滝ではなく、落ちる水を超高速シャッターで撮影したものでした。千住博さんの滝の絵は、御自身の感性の中で超高速シャッターを切ることによって、落ちる水のある瞬間を捉えたものでしたが、十文字さんの写真は、それをホンモノの滝から抽出したのです。驚くほど両者のエネルギー感が似ていたので本当にビックリしました。お二人とも発想からして我々とは違います。

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