『ナンバ走り』 矢野龍彦 金田伸夫 織田淳太郎 (光文社新書)

温故知新…これこそ今必要なこと。明治以降の日本が成し遂げてしまった近代化、西洋化の弊害が、ここに来て自分の心身に顕在してきました。つまり、現代の常識が絶対に正しいとは限らないということを、意識せざるを得なくなったということです。
今日読んだ「ナンバ走り」も、目から鱗の本でした。ナンバ走り(同じ側の手足を同時に前に出す!)は、間もなく始まるアテネオリンピックでもメダルが期待される末續選手の走法によって、百数十年ぶりに注目されることになったわけですが、この日本古来の走り方、本当にいろいろなことを私たちに教えてくれます。いや、思いださせてくれるという感じでしょうか。
この本は、ナンバ走りなどの古武術の動きをスポーツに応用することを目的として書かれたものです。その基本は「踏ん張らず」「ためず」「うねらず」「捻らず」の実践、まさに西洋式運動法(学校体育の基本)の対極にある術理にあります。
世界中の天才と言われるスポーツ選手たちが、実はそのナンバ的な動きをしているのでした。たしかに天才には独特の普通でなさがありますよね。特に長嶋さんの「フルチン打法」には笑いながら納得。そういう自然な動きができる人は、きっと精神的にも無理無駄がないのでしょう。
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