『十句観音経入門』 ひろさちや (GOMA BOOKS)
6月8日にもひろさんの本を紹介しましたね。今日はこの本を1時間ほどで一気に読んでしまいました。
実はこの本、今から16年くらい前に買ったものです。当時、今の職場の新人だった私は、毎日夕方に唱えるこのお経の意味を知りたくて、この本を買ったのでした。般若心経もそうだったのですが、私はお経というものを音から暗記するのが苦手で、どうしても意味から(つまり漢文として)覚えないとダメなのです。ですから、当時の私にとって、この本はそういう実用的な価値があったのだと思います。そして、今年16年ぶりにこの本が地下室からこの世に生還しました。職場の勉強熱心な新人に読んでもらうためです。
で、彼に貸す前に自分も久しぶりに読んでみたのでした。そうしたら、う〜ん、引き込まれる、引き込まれる。この十句観音経は、観音経のエッセンスをたった十句42文字にまとめたものなのですが、ひろさんは、この42文字をめぐって200ページ以上の文章を書き上げています。その内容は、ひろさんの他の著作と同様、専門的な解釈、知識よりも、身近な体験談、見聞、エピソードを中心としており、私のような素人でも、壮大な観音経の世界に力むことなく触れられるようになっています。
ひろさんは、現代の仏教説話テラーとして重要な仕事をしてると思いますよ。いろいろ言う人もいるみたいですが。それにしても、この名著が絶版とは淋しい限りです。
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