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2004.06.01

『定本 育児の百科』 松田道雄 (岩波書店) 

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 全部読んでいないのに、おススメするのはどうかとも思いますが、折に触れてページを繰るうちに、すっかりとりこになってしまいした。
 「育児の百科」は、その名の通り百科ですから、必要な時に必要な箇所を読めばいいと思いますが、一度読み始めると、その時には関係のない別の項目も、どうしても読まずにはいられなくなります。これは間違いなく人類の遺産です、おおげさでなく。実用性、哲学性、そして文学性を兼ね備えた希有の芸術です。普通それらは併存しがたいものですよね。それをものすごく高い次元で実現しています。
 あえてライバルを挙げるなら「新明解国語辞典」でしょう。両者に共通しているのは、対象への愛情と、ごまかしを許さない筆者のきまじめさ、そして、無意識のユーモアです。
 育児に関する卓見にはげまされ、勇気づけられ、納得させられることは当然ですが、随所に読み取れる近代大人社会に対する厳しい批判…ほとんど揶揄ですね…には、苦笑しながらも反省しきりです(父親としてだけでなく先生としても)。
 同じ著者による岩波新書「私は赤ちゃん」「私は二歳」も文学作品として最高レベルにあると思います。

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